キミとお前と、俺の見ている世界2

第60話 ページ15

盧「…上がったで

お前も早よ入り」


『おおきに

…覗きとかせんとここで待っとってね』


盧「…覗かんわ、阿呆

ふざけてへんで早よ入り」


『ふふっ』


ウチは笑てそない風にふざけた感じで言うて、盧笙に言われるままにお風呂に向かう


盧笙の顔から伺うならきっとウチの事待ってこの辺でずっとおるやろ


そこはウチも何となくで信頼できる


『…はーあ』


風呂に入って1人の時間ができれば色んな溜息が出る


『…ウチとおっても盧笙は幸せになれんねやから、ウチの他にええ子見つけたらええんに

ウチも盧笙には幸せでいてもらいたいん』


お腹の傷跡に目を当ててはついそない事言う


ウチも盧笙の事は好きやけど、一緒にいたいって言うんはいつまでも共生したいって意味と違くて付き合いが続けば良いっていうそれだけ


ウチといる事で盧笙は「女の子と一緒にいる事で普通に掴める幸せ」は掴めない


だってウチ、もう女の子と違うから


『…人気者なんねんからええ女の子きっと見つかるで

ウチなんか置いてどっかに早よ行ってくれればええんに』


願っても簡単に叶う事のない祈りを言えばついネガティブな心になる


ウチは幸せになりたいけど、盧笙といる事でウチは幸せになれない


盧笙が好きな分、盧笙には幸せでいてもらいたいから


それが仮にウチと違う相手だとしても、盧笙が幸せならウチはどうでもええ


それは本音で、ウチ以外にええ子がおるんならそのええ子にウチの事救って欲しい


『…どうしたらええんやろな

コンサルやっとるウチなんに、なーんにもウチで解決案が見当たらん』


ウチはそない事1人で言うて一回諦めるようにウチで笑て、ウチの鈍くて暗いウチの気持ちを一旦ウチで忘れるために熱いシャワーに身を打たせていた

第61話→←第59話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す