キミとお前と、俺の見ている世界2 (ページ1)

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第46話ページ1

ウチで話をしとると、時間は過ぎ去っていつしかお好み焼きの具が盛られた皿が目の前に見える

この店は自分で焼くタイプの店やから、ここから先は自分のスタイルを好きに披露してええ自由勝手な空間や

焼いてくれる店の方が楽やと思うけど、こっちの方がウチは性に合ってる

フロイド「うん？ここから先は茎ワカメが作ってくれるの？」

『…ウチも粉もん普段からそない食べる訳と違う

久しぶりにやるから失敗しても堪忍な

具はお店の側が選んどるし美味いと思うで』

アズール「ほう？

その口を聞く割には手慣れた様子が見受けられますが？」

『…そら慣れの問題やろ

何回かやってればやり方覚えるもんと違うん？そういうんは誰にだってあるやろ』

ジェイド「貴女は自らを卑下する事が多いですよね」

そない言われて、でもウチもいい加減に誤魔化す

それは悪い癖やと言われへんはずやってどこか信じてるウチがいるんと思う

『…日本人は基本控えめな思考しとるんよ

つっけんどんの多いオオサカでもそこは変わらん

兄ちゃんらの世界とは少し違う仕組みなんやって思とればええよ』

フロイド「ふーん？ま、良いけどジェイドが死にそうだからお願いね」

『…兄ちゃんらも自由やね

取り合い方が相変わらずウチでよう分からんよ』

そないぶつくさ言うてれば勝手に鉄板の上ではええ感じのお好み焼きができる

フロイド「うわ、茎ワカメが話してる間にもうできてるじゃん

早っ」

アズール「…貴女人と話すの割と上手いですよね

コンサルタントと言われてもどこかで納得いく気がします」

『…ウチで話に纏まりがないんよ

おもろい話できへんで悪いわな』

そない言いながらウチでフロイド達の皿にお好み焼きを盛って、ウチはそれを見てるだけにしておく事に決める

ウチは今から自分の食事はウチで用意するつもりでいるから

フロイド「…？茎ワカメは食べないの？」

『ウチは今から晩御飯やから

せやから買い物…』

そこまで言うた時にウチはある事にようやく気付く

『…？…ちょっと待った』

フロイド「どうしたの？」

『…マジでウチで忘れてたんの？

いや、え？嘘やろ…』

言葉は冷静で保ちつつ、心と頭は焦燥で抑えられないし、多分顔には出てる

結構ウチは今マズイ状況にあると

フロイド「…茎ワカメ、何かやばい事でもあるの？」

『…あかんわ』

ウチは素が出るウチのまま、フロイド達にそない事を言うてた