ウチとアンタと、キミの言の葉2 (ページ31)

今日:1 hit、昨日:14 hit、合計:22,325 hit

第76話ページ31

『…何焦っとるん？』

ジェイド「貴女の事で急いでいるんです

その場から決して動かないで少し僕達を待っていてください」

フロイド「つかこれ命令ね

そこ動いたら一発で絞めるからね？」

『…こわ

ウチそない変な事言うた？』

フロイド「ヘラヘラしてねーで少し黙ってて」

何や目で怒られてもうて、ウチもつい黙る

何だか盧笙に怒られた時にも「この目」を見たなってつい俯瞰的に思ったりしつつ

ジェイド「…では行きますよ

フロイド、そっちを押さえて」

フロイド「はぁーい、茎ワカメちゃんは俺とジェイドで談話室に連行しまーす」

『…えぇ…？』

両腕を締め付けるように2人のデカい兄ちゃんに掴まれて、何や色々と怖いな思いつつ苦笑いしてまう

けどそれだけウチはこの2人に、何かしら思ってもらえてるんやな言うのは分かって、つい「嬉しいな」って感じてしまったりする

本当はそういうの、1番ウチが抱いたらあかん気持ちやって分かっているのに

『…皆ここの生きもんはウチに優しいね』

フロイド「余計な事言ってねーで、ちょっと自分でも歩いてくれない？

俺とジェイドの身長じゃ茎ワカメちゃん引き摺っちゃうんだけど」

『…ほな腕掴まんでええやん

歩くし別に逃げへんわ』

ジェイド「1番この世で信頼すべきでない言葉ですね」

『…そら酷いなぁ』

2人して厳しい目をしてそない事言うて、結局半分引き摺られて談話室に連れていかれる

そして談話室に行くと、そこのテーブルには恐ろしい量の食事が用意されていた

アズール「…今の貴女に食べられる量分自由に食べなさい

対価は後で考える事に決めます」

『…やっぱりタダとはちゃうねんな

まぁでもその方がウチも信頼できるわ』

タダより怖いもんなんてないからな、言いながらウチはじっとその食事を見る

『…』

手の込んだ料理や

短時間で用意したにしては完成度が高すぎる

これも魔法の力言う事なんやろか

『…ええのん？食べて』

アズール「早く食べなさい、むしろ

片付けだってあるんですから」

『…ほな、いただきます』

言うて、ウチは両手を合わしてじっくりとその食事を摂らせてもらう事に決めていた