ウチとアンタと、キミの言の葉2 (ページ4)

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第49話ページ4

－－オオサカ某所繁華街通りにて－－

人1「…あれ？ぬるさらじゃん！」

1人プライベートな格好で街を歩けば、何人かの人間が俺に話しかけて来る

変装もあまり意味を成していないような自分の人気ぶりに、自分でつい苦笑いをしてしまいたくなる

簓「おっと、見つかってもうたな

今日はお忍びで出かけとるねん」

人2「えー！オフ？」

簓「せや

姉ちゃんはどない過ごしてるん？」

人2「私も今日は仕事休みで、友達とデートしとるん！」

簓「ええやん

楽しむんやで？」

人2「おおきに！」

人1「てかぬるさら1人？

一緒に出かけへん？」

そう言われて「弱ったなぁ」思て苦笑いをする

？「…その人はダメ」

人1「…？」

人2「え…？」

どこかから子供の声みたいな音の高い話し声が聞こえる

そしてその声の方向を見れば、1人のフードを被っているちっちゃい女の子がおる

？「…白膠木簓さんは私と話をしなければならないの」

人1「えっ？誰、この子…」

人2「ぬるさらの子供？ぬるさら既婚だったん！？」

簓「…いや、ちゃうで？」

何や誤解と、そして何か訳の分からん事が起きとる言う事だけはよう分かって、そして苦笑いを少し浮かべる

こうやってどんな事が起こっても笑ってしまう所があるのは、きっと俺の悪い癖や

簓「…嬢ちゃん、俺の事知っとるのん？

もしかしてファンかいな？」

そう言って今度は自分からその女の子ににっこりと笑って話しかける

何や厳しい顔しとるけど、子供は子供やし可愛いもんや思て

？「…知ってるよ」

簓「そか、おおきにな

嬢ちゃんのオトンとオカンは？迷子になってもうたんか？

ほんなら俺が嬢ちゃんの…」

そこまで言うと嬢ちゃんは難しい顔をしたまま、俺の腕を掴んでどこかへと歩き始める

人1「えっ？」

簓「！？…嬢ちゃん？」

俺も何が起こっとるんか分からんで、引き摺られるままその嬢ちゃんの行く先について行く

？「…私のお父さんとお母さんは今2人で映画見に行ってる」

簓「…？」

？「その間時間が空いてるの

お金なら持ってる、私に簓さんの時間を少し頂戴」

そう言うと嬢ちゃんは振り返って、持ってたポシェットから徐に千円札を何枚か取り出して俺に差し出して来た