第74話 ページ29
−−しばらくして−−
フロイド「あはっ、やっぱりアズールつえー」
ジェイド「海でも陸でもやはり貴方には勝てる気がしませんね」
アズール「2人相手に勝てずして現寮長を打ち負かす事なんてできません
準備は万全に整えておくべきですからね」
ジェイド「相変わらず用心深い方だ」
戦いを終えて、兄ちゃんらはボロボロやのに何や笑てる
眼鏡の兄ちゃんはクールな目をしてはるけど、フロイドとジェイドは心底愉快だと言いたげな顔してはる
結果はこの眼鏡の兄ちゃんにええ所で負けたっちゅーのに
『…喧嘩できる程度に仲の良い関係っちゅー事かいな』
フロイド「?どーしたの?」
『いんや、兄ちゃん達は仲がええんやな思て
それ痛うないん?制服切れてるで?』
フロイド「こんなの後で直せばいーもん
つか茎ワカメちゃん、あんなに割と近くにいたのに掠ってもいないの?」
『おん?』
ジェイド「少し周りを気にせずやりすぎた自覚はありますからね
怪我をされていないならそれで良いのですが」
何や、それウチの事が気にならんくらい戦いを楽しんでたっちゅー事やん
でも逆にウチはそれが少しだけ「ええな」って思う
本気で戦える相手がいるっちゅーその状況も、それから戦う事それ自体を楽しめる平和に包まれている戦争も
悲しみと不幸以外生まない下らん戦争なんてウチは好かんからな
『ウチは別に怪我はしてへんで
けどハラハラはしとったわ、お陰で空腹も紛れたで』
フロイド「…うん?」
『ここ来てからウチ今まで何も食べてへんねや
お金も持ってへんし、払うもんも何も持ってへんのに寮とか学校の食事をタダでもらうのもあかんやろ?』
ウチは何事でもないかのように、あっけらかんとその事実を答えた
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作者名:ユウ | 作成日時:2021年7月31日 13時