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光る紋の中央に、現れる一人の男の子。
徐々に紋が消え、彼は背に桜を咲かせながら地に降り立ち、目を開けた。
「…あー。川の下の子です。加州清光。扱いづらいけど、性能はいい感じってね」
そこにいたのは、長い黒髪を胸元で結わえた男の子。
瞳の色は綺麗な赤。口元に黒子があって、
目立つ赤い襟巻きをしている。
「あんたが俺の新しい主？」
『はい、そうです。Aと申します』
「へぇ…よろしく。ちゃんと可愛くしてるから、俺を愛してね」
こちらを縋るように見つめてくる綺麗な赤。
いや…その。
『今のままでも十分可愛いッ！！…アッ』
「「「・・・」」」
周 囲 が 凍 っ た 。
いや実際には凍ってないんだけどさ。ね？雰囲気ってやつですよ、わかれ。
え、ごめん無言辛い。お願い誰か喋って？
「っホント！？俺、可愛い！？」
身を乗り出して食いついてきた加州清光様。
私のもとに来た初めての神様は、愛に飢えた神様だった。
『はい、可愛いです』
「〜っ!!
主。主主主ぃ！俺、あんたの初期刀になれて良かった！あんたを頑張って呼んだ甲斐があった！」
『私も、貴方が初期刀でよかったと思います。呼ばれるままに貴方を選んでよかった』
きゅっと抱きしめる。
さっきまで冷たい刀身だった。
でも今は、人の身体を持って体温を感じる。
清光「敬語、なくていーよ、主。あと、清光って呼んで」
『神様に敬語なしか(笑) わかったよ、清光』
気まずそうに、今まで空気にしていた…げふん。
空気だった一人と一匹が入って来た。
こん「あの〜仲良くしているところ申し訳なく」
玄希「言わせてもらいたいんだが…」
清光「『なーに？」』
玄希「お前らホントに今出会ったばっかだよな!!?」
何言ってるんだこいつ、と言わんばかりの目で一人と一匹を見る。
『出会いに立ち会ってて何をいうんだ』
清光「そーだそーだ」
玄希「俺たちが可笑しいのか！？」
清光の言い方がかわいすぎて辛い。ちなみに未だ抱きしめあったままである。
どーだ、うらやましかろ←
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作者名：小咲 | 作成日時：2019年7月23日 22時
