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漆 手紙 ページ9
寮に戻って見ると、部屋の扉に何やら封筒が山積みに置かれている。
その一つ一つに『Aさんへ』と書かれていた。
A「・・・・？なにこれ・・・」
箱を持って部屋に入り、封筒の中身を確かめる。
『Aさんへ、
いきなり授業出席しなくなったんで驚きましたよ・・・
何があったのかは知りませんが、早く教室来てくださいね？
―――――より』
『Aへ、
おいおいどうしたんだ？変なものでも食って腹壊したか？
まぁ冗談はさておき、
お前は初日「馴れ馴れしくするな」って言ったろ？
でもやっぱできなそうだわｗ 皆お前のこと気になってるしさ、
早く顔見せろよな！
―――――より』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
A「・・・・・！？」
・・・・・・・・・・・・・・・
A「・・・・・・何・・・？」
・・・・・・・・・・・・・
A「・・・どうして・・・・・・・」
・・・・・・・
・・・・。
A「なにこれ・・・何なの？」
知ってる、所詮は珍しいもの見たさに近寄る輩だ。
知ってる、本当に純粋に私に興味がある奴なんていないのだ。
自分でも思っていたはずだ、「馴れ合いなんて馬鹿らしい」と・・・
こんな紙切れの山、ここでやびり捨てればいいのだ。
馬鹿らしい・・・・馬鹿らしいのに・・・・
A「何なの・・・！わからないよ・・・・・！」
どうして涙が止まらなくなるの・・・！
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作者名：冷夏〜向日葵〜 | 作成日時：2015年7月8日 22時
