第三話 【時春 華威】 ページ3
『ぬおわー、歓迎会かぁ…なに弾くんだっけ…嗚呼、僕は歌も歌うんだったよ…』
“一人“、虚しくとぼけてみる。
“一人”は嫌いだ。
誰もいないクーラーの聞いた部室の机でグデーッと萎れてみる。
理玖、遅いなぁ…
とか思っていると
「悪い、遅れた」
と、視界の隅で黄緑色の髪が揺れた。
『あ、理玖…!お疲れ様…』
やっと来た。
我等、軽音部部長、一之瀬 理玖。
大人しめな性格だけど、ドラムとか結構上手い。
『今日は何を歌うんだぁ…?』
相変わらず机に突っ伏したまま訪ねてみる。
しかし帰ってきた返事は…
「えー…三年一組の一ノ瀬 理玖ちゃん、一ノ瀬 理玖ちゃん。至急、日本文化部部室に来てください」
と云う放送だけ。
………………………。
『誰だ、勝手に放送室使った奴。』
[ちょ、華威!?]
怒りに殺気を際立たせているとフェニックスが止めに来た。
『チッ、フェニックス、理玖に着いてって』
[はぁ、俺がいない間に暴れんなよ]
「少し出てくるな、今日弾く曲の候補でも出しといてくれ」
『んー、了解』
ガチャっと閉まったドアを見詰めながら僕は歌う。
『過去を並べた小説に
追憶の定理は崩れていく
色を無くした背表紙に
冷めた紅茶を溢してみた
理想とか現実とか
本当の僕は誰も知らない
空白のエピローグに偽りを刻んでみた』
偽りの未完成小説。
僕が初めて作詞作曲したやつ。
結構気に入ってるんだ。
『候補に入れとこっ!』
やっぱり、“独り”は嫌いだ。
ーーーーー
歌詞は自作です
3人がお気に入り
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時雨ンジャー@堕天使さっきー(プロフ) - 柏。さん» お疲れ様! (2017年9月19日 17時) (レス) id: f232c389ed (このIDを非表示/違反報告)
柏。 - 終わった! (2017年9月19日 0時) (レス) id: dc53ed611e (このIDを非表示/違反報告)
柏。 - 更新しまーす! (2017年9月19日 0時) (レス) id: dc53ed611e (このIDを非表示/違反報告)
時雨ンジャー@堕天使さっきー(プロフ) - 森のくまさんさん» おかえり!! (2017年8月27日 20時) (レス) id: f232c389ed (このIDを非表示/違反報告)
森のくまさん(プロフ) - やばい、久しぶり過ぎて可笑しいことになったけど終わったよ (2017年8月26日 15時) (レス) id: c92899c664 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:学園創立者 x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tekitouni
作成日時:2017年7月5日 17時