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不死川のネタバレが入ります。
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自分の担当地域の鬼を狩り、仕事を終えた胡蝶がAの検診をしにAのいる病室にやってきた。
起きていたAにテキパキと検診をしていく。
「はい、診察は終わりです。体の方はもう大丈夫ですが、念の為に後一日ここに居てくださいね?」
「えぇ…。体動かしたいよぉ…」
「貴方の使う呼吸の事が詳しくわからない以上、念の為に、明日迄は大人しくしてて下さいね」
そう言い病室から出ていった。
やる事もないので耀哉から借りている影の呼吸の修行する為の本を読む。術式を使わなければただの本でまた本の中には入る事はない。
ベッドヘッドを背もたれにし、本を読んでいると入口の引き戸が開き、入ってきたのは不死川実弥であった。
「実弥!」
本から顔を上げ不死川だとわかるとパァーっと笑顔になり出迎える。
不死川がベッドの横にある椅子に座るとAは不死川にお礼を言った。
「俺を助けてくれたの実弥と行冥さんだったんだろ?ありがとう。」
「手前ぇがあんな所で血を流してぶっ倒れてるとこ見て肝が冷えたぜ糞がァ」
頭を鷲掴みにする。「痛い!痛い!」と叫び目から涙が出てきていた。
「でも!実弥だって自分が稀血だからって手当てしないで戦うじゃん!!」
「アァ??」
不死川の眉間に皺が寄る。それもそのはず、Aには自分が稀血の中の稀血であり、其れを利用して戦っているのをまだ話していないので知っている筈がないのである。
「思い出したんだ。今の家に引っ越す前に住んでた所で一度会ってたんだ。」
其の時は怪我の跡は今より多くはなかったけどね。
実弥に会ったあの日の夜に色々会ってね、そこから思い出したくない記憶として無意識に忘れてたみたいなんだ。引っ越すまでまた君に会えるんじゃないかって何度もあの町に通ったのに。
「覚えてない?○○ってとこ。そこで俺実弥にこう言ったんだよ?〈例え稀血だったとしても自分から傷付けるのはやめなよ。包帯も傷薬もタダじゃないんだし〉」
「ッ?!………手前ェ…あの時のォ…」
「あっ覚えてたんだ!まぁ、俺の忠告は聞いてない見たいだけどね」
顔の傷から隊服の前を広げてよく見える胸板の傷、腕の傷を見る。
「手前ェには関係ェねェだろうがァ」
「あるよ!かっこいいって一目惚れしたんだから!!」
「アァ?」
「あ」
自分が口走ってしまった事が恥ずかしくなり顔を赤くした。
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冴輝(プロフ) - 小雪さん» 誤字の連絡ありがとうございます。宜しければどこの部分に誤字があったか教えて頂けますか? (2020年4月21日 18時) (レス) id: cfad016dbd (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - 陰(いん)でわなく隠(かくし)だと思います。後処理隊は (2020年4月21日 17時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冴輝 | 作成日時:2019年10月4日 4時