25 再会 ページ27
Aの鎹鴉に言われた任務をこなし、一息着いた時、遠くから禍々しい気配が此方に近付いているのを感知し、此方に向かって来ている方向を向き日輪刀を構える。
構えてじっとしていると相手も此方を目視出来たのだろう、そこからはゆっくり歩いて近づいてくる。
そしてその鬼は月の光に照らされた。
｢ハッ…！お前はっ！！｣
瞳は人間の白目の部分は黒く、瞳の色は海の様な青色。少し姿は変わっているが、
兄の心久吏(みくり)の顔に瓜二つだった。
｢心久吏…なのか…？｣
｢あぁ、そうだよ。A鬼殺隊に入れたんだって？おめでとう｣
そう言い心久吏はパチパチパチと拍手する。
顔はニヒルに笑い、馬鹿にしている感じだった。
｢………、何故父さんを 殺した｣
そう、父が 死んだ日は兄がいなくなった日と同じ。
鬼になった心久吏により父は殺 された、自分が鬼になった事を隠して父を家の裏にある森に呼び、父を………。
｢何故父さんを殺 した！！！！！｣
叫びながら心久吏に向かっていき剣を振るう。
心久吏は後ろに飛び攻撃を避ける。
｢何故殺 したかってぇ？そんなの決まってるじゃないか。｣
俺は六条家の当主にはなれない。お前が生まれたせいで。俺は沢山努力した、陰陽道も、刀の修行も。
でもお前が月の色の瞳を持って生まれてしまったから全ておかしくなった。
｢は？｣
｢母さんはお前に話さなかったのか、兄ちゃんである俺が教えてやるよ。｣
影の呼吸は月の色の瞳を持つものが継承出来る。
それは六条家に伝わる影の呼吸の初代の書物に書かれていたから間違いはない。
｢お前は知らないだろうなぁア？俺がそれは燃やしてしまったからなぁ｣
｢お前は六条家の当主になりたかったのか｣
｢そうだぁ！でも六条家は月の色の瞳を持った奴が当主になる。俺はなれない！！どんなに努力しようが無駄なんだよぉ！！｣
心久吏がAの間合いを詰め襲いかかる。Aは刀で受け止め襲いかかって来た手を斬る。
｢俺は、お前が目標だった！！お前の様になりたいと毎日努力した！！父さんだって言った！俺と心久吏、二人で六条家を支えてくれと！！｣
怒りでAの目に涙が溜まる。
｢父さんはいつも〈兄さん〉を見ていた！俺なんか一切見ていなかったんだよ！！父さんも母さんも俺を見ていなかった。二人からの愛情を貰ってたお前が羨ましかった！！｣
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冴輝(プロフ) - 小雪さん» 誤字の連絡ありがとうございます。宜しければどこの部分に誤字があったか教えて頂けますか？ (2020年4月21日 18時) (
レス) id: cfad016dbd (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - 陰(いん)でわなく隠(かくし)だと思います。後処理隊は (2020年4月21日 17時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冴輝 | 作成日時：2019年10月4日 4時
