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目覚めてから一刻ほど経ち、息も気持ちも落ち着いてきた。
その間二人は何か言い合いをしながらも傍にいてくれた。


「はぁ…。もう大丈夫、ありがとう」

「そうか!では俺はお館様に報告してくる!」


え?杏寿郎さん今なんと?

ニヤニヤした顔を此方に向けた後ニヤニヤしたまま立ち上がり部屋から去っていく。


「(待ってぇ!え?凄く此方を睨んでくる風柱置いて行かないで!!待って!せめてこれも持ってって!!)」


内心ハラハラのAはせっかく落ち着いたのにまた気持ちが荒れてきていた。
なんでこちらにヘラヘラとした顔を向け去るのだ。
虐 めか?鬼か?彼奴は。


「済まなかった」

「ぁはぇ?」


不死川が頭を下げる。
それどころではなくて聞いていなかった。
ええっと今、彼はなんと?


「あの場で剣を向けた事…………済まなかった。」


あぁ。あれね。最初のね?柱と顔合わせした時の事か、律儀か!
こんな強面で傷だらけの男が頭を下げているとか何?明日沈められる?


「……あぁ。気にしてない…です。そうなると思っていた…し、むしろあれだけで済んだ事が救いというか…」


俺もかん口令があったし、あの時は取り乱して周りを考えてものを言っていなかった。嫌われて当然だったんだ。と語る。


「そうだな、それはてめぇがわりィ」

「はい。」

反省します。耀哉に対して態度は変えないけど反省します。


無言が続く。ムズムズする。居づらい、凄く居づらい。また涙が出てきた、もう水分無くなって死 ぬか?俺。

鼻をすすりふと思う。甘い香りがした。
この匂いは…おはぎと…抹茶?


「不死川さん」

「実弥」

「不死川さ」

「実弥」

「不死川…」

「実弥」

「…はい。実弥って来る前おはぎと抹茶食べてきた?」


一瞬目を見開き、不死川は頷く。


「本当に!?なんかお腹空いてきた…食べたい!!甘いもの!!」

バンバンと布団を叩く。
さっきまでのあの暗い雰囲気はなんだったのか、柱達に相談し謝罪をした自分が馬鹿ではないか。

バンバン布団を叩くAに呆れた顔を向け、持ってきてやると立ち上がる。


「やったー!!あっ多分耀哉も来ると思うから四人分がいいと思う!」


目をキラキラさせ不死川を見上げる。


なんだ?この生き物は…。
胸にあるモヤモヤを抱えたまま屋敷に戻りおはぎを四人分包みAのいる部屋に戻ると言われた通り耀哉、煉獄、Aが談笑していた。


皆で美味しくおはぎを頂きました。

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冴輝(プロフ) - 小雪さん» 誤字の連絡ありがとうございます。宜しければどこの部分に誤字があったか教えて頂けますか? (2020年4月21日 18時) (レス) id: cfad016dbd (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - 陰(いん)でわなく隠(かくし)だと思います。後処理隊は (2020年4月21日 17時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冴輝 | 作成日時:2019年10月4日 4時

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