私の存在意味【ＨＱ！】２

６５-日向- ページ24

谷地さんに起こされて、月島がいないと周りを見渡す
襖があいて、ちょうど月島が帰ってきた

田「名前は、どうだった？」

月「さっき起きました、後、新しい情報デス」

「おぉっ！」とみんなが期待の目で月島を見る

月「名前は、人の体温が好きみたいです
頭撫でられたり、ハグされたりするのも好きらしいです」

横で谷地さんがメモを取ってる
そんなに名前のこと好きなんだな
俺も仲良くなりたいなぁ

谷「えぇっと、今までのを言っていくと・・・

１ 虐待、いじめ、差別の対象、これらのせいで人間不信に

２ 自己嫌悪

３ 甘党

４ 性格が(人格が？)変わる時がある(不明)

５ 自分より他人

６ 人の温もりが好き

・・・まだまだたりないですね・・・」

澤「あの性格は珍しいからなぁ・・・」

みんな口々に言う

日「・・・昨日・・・泣いてましたよね、俺ら、なんもできてないのかな？」

俺の言葉で全員が静まる
みんな思ってることは同じだろう

名前には悪いけど、昨日のあれ、みんないたんだ

名前の様子がおかしかったから、みんな気にして
だから夜、ついてった。みんなで

「なんで生きてるの」とか、歌ってる声も、全部
泣きながら「集えた奇跡にありがとう」って
でもそれは俺たちに向けた言葉じゃないってわかった

泣いてた
顔をグチャグチャにして
「見捨てないで」って

そのあと、規則正しい寝息が聞こえた
泣き疲れたんだろう、月島がジャージをかけた後
こっちを向いて口を動かす

月「・・・重病ですね・・・」

西「・・・あぁ」

名前は、どれだけ辛かったんだろう
どれだけ苦しかったんだろう
いつからこんなになってしまったんだろう

普通の人なら呆れて離れていったんだろう

でも

日「絶対、信じさせるって約束しました」

みんながこっちを向く

日「‘期待してる‘って言われました」

日「それは、俺らのこと‘信じたい‘っていうことです
俺はそう思います」

だから

日「だから、俺諦めません！！」

全員が目を見開いて、笑顔を向ける

田「当たり前だっ、ぜってー頼ってもらうもんな！」

西「俺らが仲間を見捨てる訳ないだろ！！」

ガラッ

あ「みなさん起きましたか〜！！」

「「「うおぉ！！！？」」」

あ「なんですか失礼な！！」

話は・・・聞かれてないっぽいな

あ「ご飯できてますよ！いったいった！！」

そういって背中を押される

みんなが密かに笑ったのは秘密だ

６６→←64

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す