音羽先生の彼女 (ページ14)

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音羽side

その時、Aが後ろからぎゅっと抱きついてきた。疲れている時にみせるAの甘えモード

音「うどん、伸びるぞ」

『・・・』

それでも離してくれなくて少し違和感を覚えた

音「A？」

『別に・・少し忙しかっただけ。それに・・・』

その後、何か言っているが声が小さく聞き取れなかった

音「ん？」

『・・・少し比奈先生と仲良さそうに病棟周ってたことにもやっとしただけ・・・やましいことはないって分かってるけど・・・尚、カッコイイから・・・』

バカだなぁ・・・・

音「ﾌｯ」

『あ、いま笑ったでしょ』

音「今さら他の人とどうかなる訳ないだろ。それに俺だって同じだよ。厚労省にも目に止まるような腕のいい「美しすぎる女医」が恋人なんだから」

『マスコミが勝手に煽ってるだけだよ。それに
、世界的に有名な高輪先生と違って私は全然だし・・・』

音「専門が違うだろ。脳外科で最高位のトロント大学のレジデントに選ばれるだけで異例だと思うけど」

『同期に刺激されただけ。藍沢先生ともう1人の・・・』

音「新海先生？」

『そう。あの2人には負けたくなくて救命のコンサルは積極的に受けて症例稼いだ。そのお陰かな』

音「話が逸れたな。要するに、A以外の人は女性としては興味がない」

そう言って頬っぺを掴んでキスすると「分かったから///」と顔を赤くする彼女が愛おしい

2人で夕食を済ませた後、気になっていたことを聞いてみる

音「初出動をしてAはどう思う？MERのこと」

『・・・正直、ヘリと違ってオペが必要と判断したら、その場ですぐできるのは理想的。麻酔科医と臨床工学技士がいるのはすごくメリット。

だけど、喜多見チーフが安全性を無視するのは賛成できない。救命の同期だった白石は、まだ黒田先生の右腕と医師生命を奪ったことに囚われてるし、藤川だって、安全確認がされてたはずの場所で崩落に巻き込まれて死にかけたし・・・』

音「あの事故は当時厚労省でも大きな話題となった。Aは・・・この国にMERは必要だと思う？」

『私は存続して欲しい。救命医療の理想が詰まってるから。でも始まったばかりだし、尚が自分の目で見たものを信じればいいと思う。実際、喜多見チーフのやり方に疑問はあるしね。私は尚がどんな判断をしても味方でいるよ』

その言葉に思わずAを抱きしめていた

音「ありがとう・・・」