最強呪術師は嫁に甘い ２

虚式・むらさき ページ10

相手の脇腹に太刀が入ったのを確認してから

『呪力操術・蕾』

相手の呪力を吸い取っていく

そして、吸収した呪力と自分の呪力を木刀にまとわせ、すかさず横なぎの１撃を入れていく。

重「ぐはっっ」


嗚咽をもらしてはいるが倒れこまず踏ん張っている。


『思ったよりもタフだね』


重「余裕ぶっているが、本当は焦ってんだろ？長引くとお前の方が不利だもんなぁ」


そして、違和感を感じてみると太ももから出血している。


重「驚いたか？武器はこいつだけだなんて誰も言ってないぜ？」


そういって衣服の下から取り出したのはクナイ。


『いや、でも私すぐに治せるし・・』

そう、すぐに反転術式で治せる。私を高辻と呼んでいたから知らないはずはない。


考える前に相手が攻撃を仕掛けてきた。幸い読みやすい太刀筋だったが、クナイをどこで使ってくるかに気をそらされる。長引くと筋力や力勝負では不利になる・・斧を受け止めてからすぐ受け流し、相手の軸足を蹴り上げて転倒させる。


重「さすが、一筋縄ではいかねぇな」



早く決着をつけたいという焦りが滲む。その時・・・


辺りが急に明るくなり、空を見ると帳が上がっている


『やっと来た』


重「い〜いハンガーラックが目に浮かぶ」




悟side


Aと歌姫を送りだして数分後、六眼を駆使して帳を破り、上空からそれぞれの状況を確認する


悠二は特級とやりあってるみたいだけど、葵のお陰でレベルは格段に上がっている。


歌姫のところにいるやつは、もうすぐ野薔薇たちが合流するし、対したやつじゃないから大丈夫そうだ。・・・となると、優先すべきは・・


悟「お前だな。A、大丈夫？」


『平気。まぁ、長引いてたらヤバかったかも』


呪詛師は悟に向かって行くが、あっという間に両手足を潰される


悟「A、怪我したの？」


『え？』


悟『太もものところ。治してあるみたいだけど、破れて血がついてる。呪力も大分消費してるし』


『少しかすっただけだよ』


悟「ま、だとしても僕のAに刃物を掠めたんだ。これくらいで済んだのを有難いと思え」


あ、歌姫の所にいたやつの気配が消えた。残りはあの逃げがうまい特級か・・悠二の所まで距離があるしな・・


悟「仕方ない。少し乱暴しようか。術式順転・蒼、術式反転・赫」


五条家でもごく一部の者しか知らない技


悟「虚式・茈」

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