最強呪術師は嫁に甘い ２

着信 ページ23

歌「そう言えば、あのバカって出張中なんでしょ？Aもここにいるなら授業どうしてるのよ」


『今日は1年揃って同じ任務に行きましたよ。昔、先輩と見回りに行った八十八橋の近くらしくて』


歌「そーいえばあったわね。バンジーの話を聞いて五条よりバカがいることに驚いたわ」


『いや、悟もやりそうな気がする・・・』


その時、スマホが鳴った。表示された相手は新田ちゃんだ


『はい』


新「あ、Aさんっスか？実は聞きたいことがあって電話したッス。今、1年を連れて埼玉に来ているんスけど、一連の事件に八十八橋が関係してる可能性が出てきたっス。高専の報告書によると、Aさんは2度程見回りに行っていますよね？何か思い当たる節はないっスか？」



『偶然にしては出来すぎだけど、ちょうどその話をしてたところ。歌姫先輩と行った時も、1人で行った時も特に変わったところは無かったよ？まぁ、4級程度の呪霊ならいたけど・・』

ねぇ？と歌姫先輩に振るとうなづいている。



新「そうっスか・・・」


『でも、呪霊が結界内にいて、見回りの際に正しい手順を踏んでなかった可能性もあるから、それを彼らにも伝えてあげて。私、いま京都にいるから合流はできないけど、連絡はいつでもしてきてってことも』


新「分かりました。ありがとうございました」


電話を終えると歌姫先輩が心配そうにこちらを見ている。


歌「大丈夫そう？八十八橋で何かあったの？」


歌姫先輩にも電話の内容を説明する。


歌「そう・・どうする？もう夜になるけど帰る？」


『いえ、今のところ緊急性はなさそうなので悟に報告だけしておきます。あと、高専に非常事態の時の為に応援に行ける術師を待機させます。人がいたらですけど・・・』


歌「永遠の人手不足だもんねー」


そして話の流れから、今日は夜遅いとのことで歌姫先輩の部屋に泊めてもらうことになった


久しぶりに色々な話をした明け方、スマホの着信音で目が覚めた。表示されているのは・・


『んー恵？何かあった？』


恵「こんな時間にすみません・・新田さんからA先生が八十八橋の見回りに来てたって聞いて・・」


『・・何かあったんだ・・正直に話して』

そこから恵は言いにくそうに口を開いた。今回の呪霊は襲うタイプではなく、マーキングした人間の内側から呪いを発動させること、そしてそのマーキングされた人間の中に津美紀ちゃんがいることなど・・

24→←内通者を探れ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す