最強呪術師は嫁に甘い ２

2人の学長 ページ14

球場をでてすぐ、探し物は見つかった。


『こんにちは』

声をかければ東京・京都の２人の学長は顔を上げる。


『座ってもよろしいですか？』


楽「あぁ・・」


『失礼します。・・楽巖寺学長、この度は主人の軽率な発言で不快な想いをさせてしまい申し訳ありません。日頃より何度か注意はしておりますが、改善に至らずで・・・』


楽「いや、よい。Aに謝ってほしいわけではない。まぁちぃと図に乗りすぎだがな」


『・・私は、悟の態度に関しては問題はあると思いますが、彼の考えはまっとうだと思っています』


夜「まだ虎杖が嫌いですか？」


楽「好き嫌いの問題ではない。規定に基づけば、虎杖は存在すら許されん。生きているのは五条悟のわがまま。個の為に集団の規則を歪めてはならんのだ。アレが生きていることで大勢の人間が死ぬかもしれない」


夜「しかし、彼のおかげで救われた命も確かにある。現に今回も特級を退けた」


『それに、宿儺という呪いを祓うには、彼が指を取り込んでから死ぬのが1番確実です。ただ、悠仁は1000年現れなかった逸材。歴史を紐解いても存在しなかった。そんなこと、誰が予測できたでしょうか』


楽「何がいいたいんじゃ」


『もし、虎杖悠仁が指をすべて取り込んでも、自我を保ち、宿儺を抑え込むことができていたら、悠仁の死刑判決そのものを考え直していただけないでしょうか・・・』


夜「学生に限った話ではありませんが、彼らはこれから多くの経験と後悔を積み重ねる。虎杖についての判断が正しかったのかどうか、正直今は分かりません。ただ、今は見守りませんか。私たちの後悔はそれからでいい」


『先生・・・』


何となく先生は傑先輩のことを言ってるような気がした。11年前のあの時・・・


楽「夜蛾とA、お前らはまず五条を何とかしろ」


私たちが何も言えずにいると



悟「Aー♡僕をほっといてこんな所で何やってるの？東京校勝利のお祝いでメシいこー
！」

有無を言わさずぐいぐい手を引かれる


『ちょっと待って・・学長！お時間取らせて申し訳ありませんでした』



あっという間に見えなくなった姿にぼそっとつぶやく


楽「高辻の娘・・・何であんな男と・・」


夜「学生の頃から、彼は彼女以外眼中にありませんでしたよ」

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