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第47話 ページ49

左馬刻side


左「…理鶯、もうこれ以上はいらねぇ…」


銃「私も…もう…良いです…」


理「む?もう良いのか?」


俺と銃兎は理鶯に出されたゲテモノ料理を昔と同じように意を決しながら食していたが、やはり昔と同様に素直に美味しいと言えるものではないと思っていた


左「あぁ…もういらねぇわ…

…あ、そうだお前ら、これ食うか?」


俺はそう言って自分が持ってきた鞄からあるものを取り出した


それは小さな入れ物に入った、ぶどうゼリーだ


銃「…口直し、ですか…」


理「む?銃兎、何か言ったか?」


銃「あっいえ、何でもありませんよ!理鶯!」


左「ハッ!まぁそんなところだな」


俺はそう言って2人にそのゼリーを渡した


理「ほう…ぶどうゼリーか

…左馬刻、貴殿はこういったものが好きだったのか?」


理鶯は俺が渡したゼリーを見て不思議そうにそう聞いてきた


左「…これは俺が好きなんじゃねぇよ」


俺はそう答えた


銃「…?」


左「…

これは美榴が好きだったんだ

…あいつ、小さいくせに感受性が無駄に高くてな…

んで、俺が何か危ない仕事して帰って来るとそれストレスに感じちまってこれ以外食わなくなっちまってたんだよ」


俺は目を伏せながらそう言っていた


理「…そうだったのか

…すまない、そうと知らずに聞いてしまって」


左「…別に気にしてねぇよ」


銃「…いただきます」


そう言うと2人はゼリーのフィルムを剥がし、それを食べ始めた


俺も久しぶりにそのゼリーを食べてみた


左「…

…普通、だな…」


それは至ってシンプルなぶどうゼリー


果肉が入っているでもなく、果汁が100%なわけでもなく、ただぶどうの味がするシロップが固められただけのゼリーだ


なぜ美榴がそれを好んで食べていたのかは俺にも分からない


けど俺はこれを食べるといつも美榴の事を思い出す


生きているなら、また会いたい


あいつに会ってこのゼリーをまた食べさせてやりたい


そして昔と同じように目一杯可愛がってやって、たくさん抱きしめてやりたい


今日もそんな事を思いながら、俺はそのゼリーを食べていた

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ユウ(プロフ) - ショコラさん» ショコラ様、いつもありがとうございます!話がなかなかまとまらない自信がありますが頑張って更新していきたいと思っていますのでどうか見守っていただけますと幸いです。これから宜しくお願いします! (2020年4月9日 6時) (レス) id: 9c53f129ea (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 新作、おめでとうございます!前回の左馬刻様のお話、最高でした!新作が出てくるのを楽しみにしてました!応援しているので、頑張ってください!(*≧∀≦)人(≧∀≦*)♪ (2020年4月9日 3時) (レス) id: 66813c167e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユウ | 作成日時:2020年4月8日 11時

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