第35話 ページ36
やがて車は何処かのマンションの駐車場で止まり、俺は碧棺左馬刻に「降りろ」と言われたため車を降りた
そして俺が車を降りると碧棺左馬刻も車を降り、車の鍵をかけると俺の腕を強く掴んでマンションの中へ向かって歩き始めた
その時思ったのだが、碧棺左馬刻の自宅マンションは何度か行ったことがあるはずだが、今日連れてこられたこの場所は見覚えがない
引っ越しでもしたのか、あるいは家がたくさんありでもするのか?
そう疑問を抱きつつも連れられるまま行くと、俺はエレベーターに乗せられ、エレベーターは最上階で止まった
そしてそこから少し歩き、碧棺左馬刻は1つの扉の前で立ち止まり、カードをかざして部屋の鍵を開けたようだった
左「入れ」
碧棺左馬刻は開いた扉を開けつつ、そう言いながら俺を室内に押し込むように強く押してきた
『…おわっ!?』
その反動に耐えられず、俺はつい玄関で足元を掬われ、その場に倒れ込んだ
それに怯んでいる間に部屋の扉は鍵とともに閉まり、碧棺左馬刻は部屋の照明を入れると俺に跨るように膝立ちしてきた
『…っ何だよ…』
その一連の態度がよく分からずそう問うと、碧棺左馬刻は俺の着ているTシャツに手をかけ始め、それをめくって脱がせようとしてきた
『…っ何すんだ…やめろよ…っ』
そう言い碧棺左馬刻の腕を掴み止めようとするが、相手の力が強かったためどかせず、止めるはずの両手はただ添えるだけになってしまっていた
左「…何もねぇみてぇだな」
碧棺左馬刻は俺の服を脱がせてきた後、何かを確認するように俺の上半身をまじまじと見つめ、やがてそう言ってきた
『…何なんだよ突然…離せってば…』
そう文句を言うと碧棺左馬刻は安心したような顔をしながらめくったTシャツを元に戻し、俺に跨るのを止めて立ち上がった
俺も碧棺左馬刻が自分から離れたのを確認すると、倒れていたその場から起き上がり、立ち上がる事にした
55人がお気に入り
「ヒプノシスマイク」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユウ | 作成日時:2020年3月17日 21時