第30話 ページ31
『…碧棺…左馬刻…』
簓「…左馬刻…」
今現れた人物に対して俺らが口々に言っていると、碧棺左馬刻は俺の座っている席の周りを見て、さらに不機嫌そうな顔を浮かべた
左「おいてめぇ…これはどういう事だ?
説明しろ、簓」
『碧棺左馬刻…これは−−−−』
左「お前には聞いてねぇ
簓、答えろ…どういう事だ?」
俺が今の状況について説明しようとしたところ、それが遮られ、碧棺左馬刻は白膠木簓を責めるようにそう言い始めた
簓「えーっと…どこから話せばええんやろなぁ…」
白膠木簓が困り果てた様子でそうぼやいていると、やがて天谷奴零が口を開き始めた
零「君確かヨコハマディビジョンの碧棺左馬刻君…だっけ?
横から口出して悪いが、簓は何も悪くねぇよ」
左「あ?てめえには聞いてねぇよ」
零「まぁそう言わずに…さ?
何しろ彼をここに連れてきたのは俺だからさぁ」
左「…は?…てめぇ、どういう事だよ?」
そう言うと天谷奴零は俺が今日ここへ連れて来られるに至った経緯を丁寧に説明し始めた
またその過程で白膠木簓と躑躅森盧生は自分に巻き込まれただけで何も悪くない、と釘を刺していた
なぜそこまでするのかは分からないが、俺は何を言っても仕方ないと思いただそのやり取りを黙って見つめていた
左「なーるほどなぁ…
…てめぇ、コナーさんの知り合いだか何だか知らねぇが…こいつに二度と余計な事すんなよ?
次こいつの事誘拐なんかしてみろ、どうなるか分かってんだろうなぁ?」
『…誘拐じゃねぇってば…』
零「悪かったってぇ…
もう誘拐はしないからさ、合意なら良いんだろ?」
左「ッてめぇッ!」
零「ハハッ!
まぁ俺もまだ死にたくねぇし、ルーク君の扱いには気をつけるよ
…またね、ルーク君?今日はなかなか楽しかったよ」
『…そうですか』
左「…帰んぞルーク」
そう言って碧棺左馬刻は乱暴に俺の腕を引き、店を立ち去ろうとした
それを見た3人は苦笑いしながら「またなぁ、ルーク」とか言って手を振っていた
俺はそれを見ながら手を振り返しつつ、不機嫌な碧棺左馬刻に腕を引かれるまま店の外に連れ出されていた
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作者名:ユウ | 作成日時:2020年3月17日 21時