I am－－－－ (ページ4)

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第3話ページ4

一「お、あったあった…！

うぉぉ…今回の表紙も最高だぜ…！」

階段を上った先は本が多く置いてある場所であり、山田一郎はその中から一冊の本を手に取り、目を輝かせていた

乱「見つけた～？

…ってそれ、まだ続いてたの？」

一「おう！そろそろ5年かな？

いつも続きが気になって5年なんてあっという間だけどな～…」

飴村乱数もその本の事を知っているのか、山田一郎とそんな会話を交わしていた

乱「で、相変わらず推しはあの子？」

一「おう！それは譲れねぇよ！

…あ、けど最近敵陣営に可愛い子増えてさ～…浮気はしたくねぇんだけど…そっちもちょっと気になるっつーか…」

乱「へぇ～どの子どの子？」

一「えっと…確か17巻の表紙に…」

そう言って山田一郎は本棚を探し始め、やがて「あ、これこれ」と言ってその表紙を俺らに見せてきた

乱「へぇ～一郎ってこういうタイプの子が好きなんだ～ニヤニヤ」

一「ばっ…俺はヒロインが一番タイプだし！」

乱「でもこの子の方がほら、この辺のラインがスッキリしててなんか良くな～い？

僕こっちの子の方が好きかも～

…ね、ルークはどう思う？」

『…は？』

乱「だから、この子とこっちのヒロイン、どっちのがタイプ？」

そう突然話を振られた俺は2人の女性のイラストを見せられ、山田一郎と飴村乱数は俺の様子を見て返事を待っている様子だった

そのイラストの片方は、金髪で髪の長い女性らしい体格で、いかにも正義の味方という感じの色合いで描かれた女性

そしてもう片方は、長い黒髪の、体格はシャープであり、服装や纏う雰囲気は暗い色合いで描かれており、どちらかと言えば悪役のような見た目で描かれた女性であった

『…俺は別にどっちでも…』

俺が正直な感想を述べると、2人は「えぇ～…」とつまらなさそうに声を漏らした

一「お前って好きなタイプとかねぇの？」

乱「ってか女の子キョーミある？そもそも」

2人は真剣な眼差しで興味ありげに俺を見つめた

『…』

だが記憶のない俺にはそういうのは分からないため

『…さぁな…』

それだけ答ることにした