第28話 ページ29
左「…あ?何言ってんだ、お前…
…まさかお前、簓に誘拐でもされたのか?」
俺の独り言はどうやら電話の相手に聞こえていたらしく、そんな声が聞こえてきた
『誘拐じゃねぇよ…
…ちょっと待ってろ』
そう言い一度電話から顔を離し、天谷奴零達に今いる場所を聞いた
『…港区の汐留ってところらしいぞ』
左「らしいって何だ、らしいって」
『…俺もよく分かってないで来たからな』
左「誘拐じゃねぇだろうな」
『違うってば』
左「後で住所送れ、迎えに行くからそこから離れるな
…それと、簓居るなら待ってろって言っとけ」
それだけ言うと碧棺左馬刻は電話を切ってしまった
『…何なんだ、あいつ…』
そう思いつつも俺はチャットアプリを開き、言われた通りに今いる場所の位置情報を碧棺左馬刻に送ることにした
そしてその様子を見ていた3人は、呆然と俺を見ていた
『…何だよ』
その態度が気になり、俺はその3人に向けて話しかけた
簓「いや〜…まさかルークが左馬刻と知り合いやと思ってへんかったからな〜…
…けどあの感じ、ルーク、左馬刻と付き合ってるん?」
『…付き合ってねぇよ』
付き合ってるかと問われれば答えは否、だろう
何しろ俺は確かに「愛してる」だの「離れるな」だの言われてはいるものの、それは「この俺」に対する言葉ではなく「碧棺衣緒の生まれ変わりの俺」に対する言葉なのだから
簓「そ、そうなん…?
…さっきの聞いてる感じやと、そういう風には聞こえんかったけど…?」
『…ていうかあんたら知り合いなのか?』
俺は先ほどの2人の会話の態度が気になりそう問うたが、複雑な顔で「まぁ、ちょっとなぁ…」と言われただけでそれ以上答えてはもらえなかった
簓「けどルーク…左馬刻と付き合ってるんなら気い付けぇよ?」
『…?』
何か飴村乱数や山田一郎にも似たような事を言われた気がしたが、何に気を付ければ良いのか分からず、疑問を抱いていた
『付き合ってはいねぇけど…気をつけるって何にだよ?』
俺は疑問に対し、白膠木簓そう問うと、白膠木簓はふぅ、と溜息をつきながら静かにこう答えた
簓「ルークは知らへんやろけど…
−−−−ああ見えて左馬刻、かなりめんどいやっちゃねん」
55人がお気に入り
「ヒプノシスマイク」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユウ | 作成日時:2020年3月17日 21時