第42話 ページ45
−−その日の放課後−−
ジェイド「サシャさん
今日もお疲れ様です」
『…おん？』
授業が終わって、寮に戻って1人課題でもやっとるか思て教室を出れば、そこには朝出会った背高の「もう1人」の方の兄ちゃんがおる
ジェイド「フロイドから聞きました
一昨日は確か同学年の方から清掃の時に使っていたバケツの水を浴びせられたのでしょう？
今日は何も危害を加えられていませんか？」
『…何の話や？
そない事何も起きてへんよ、見ての通り何も起きてへんで普通にやってるわ』
ジェイド「そうですか、なら良かったです」
何やただの社交辞令かなんかか思て、笑って話してそれ以上取り合うつもりもなかったウチは、そこで会話を切って寮へ戻る気でいた
ジェイド「おっと、この後はどちらへ？」
『…？寮に戻るねんけど
課題出てるんよ、どうせウチには答えなんて対して分からんねやけど、やらな何もできへんで腐っていくだけや
だから頭使て、真面目に考えるんやって決めとるん』
ジェイド「…因みに何の課題で？」
何やなかなか切れん会話やなって思いつつ、それが魔法薬学の授業やいう事を伝える
魔法の歴史とか文系の科目は自分の頭で考えてもしゃーないねんけど、理系科目は考える事がまずは必要になるってウチは22年の自分の生き様で何となく感じてるんや
ジェイド「成る程…ですがこの世界の植物の事も、魔法の原理も何も分かっていない貴女がただ頭で考えるだけでは課題を解決する事はできないですよね？」
『…せやな、きっとこの世界の生きもんの兄ちゃんが言うんならそうなんやろな』
ジェイド「では協力致しますよ？」
にこり、という効果音のつきそうな笑みで兄ちゃんは笑う
けどウチはそれを笑顔で何にもなかったみたいに躱す
『ええよ、ウチの知ってる事で書ける所だけ書いて、分からん所は後で図書室でも行って調べるわ
それか明日の授業で解説聞いて、その後ウチなりに復習するわ』
ジェイド「…！」
兄ちゃんはウチの答えにどういう訳か驚いたような顔して目を見開いている
そない変な事言うたつもりやないんやけど、その答えが意外や思うくらいにウチはホンマにこの世界で型破りや思われるくらい色々と乏しいんやろか
ジェイド「…いえ、ですが…」
『ええんよ
ほな、またな
兄ちゃんも色々気張り』
そう言ってウチは兄ちゃんを置いてその場から離れて行った
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ユウ(プロフ) - どんさん» どん様、コメントありがとうございます。本日イメージイラストをアップロード致しました。概ねこのようなキャラデザインであると思っていただければ幸いです。 (2021年7月26日 21時) (
レス) id: 8279a81388 (このIDを非表示/違反報告)
どん - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年7月26日 7時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウ | 作成日時：2021年7月24日 21時
