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朝、耳元で鳴り響くアラームの音量が桁違いに大きくて飛び起きた。まだ開かない瞼を必死に持ち上げ、携帯を探す。

アラームを止めて、体を起こした。
化粧を落として、風呂にまで入れたのはきっと、彼女のおかげだ。お酒が驚くほど強い彼女は、私をこの状態にしてから自分の家に帰宅したのだろう。ここまで来ると感謝を通り越して申し訳なさが強い。


「(今度、なんか奢ろう。)」


昨日はありがとう、それだけのつまらないメールを彼女に送ってから支度を始めよう。
連絡帳から、彼女の名前を探す。彼女の連絡先に行き着く前に、彼の名前が表示されていて、手を止めた。

十四郎、そう登録されたメールアドレスと電話番号。これはもう、きっと必要ない。
でも、もしかしたら久しぶりに会ったからなにか連絡をしてくるかもしれない。そうやって、また言い訳を積み重ねていく。



「(分かってる。)」


なのに、削除のボタンを押せない。それを押せば、きっと今よりずっと楽になる。忘れられる。なのに、押せないのだ。
こんなに自分が優柔不断なんて知らなかった。

そうやって思っている間に、彼女から先を越された。ピロン、と音を鳴らしながらバイブを繰り返す携帯に意識を戻す。話し言葉と何ら変わらない、それに加えて顔文字や絵文字などを使った文章は彼女その物だった。

こういう女の子の方が、彼は好きなのだろうか。犬のように愛らしく、兎のように嫉妬深いその姿は手が焼けるし放っておけないと、よく聞く。そういう女の子の方が、飽きさせないのだろうか。


やめよう、そんなこと考えてたら、自分が悪い人間になる。まるで、彼女を羨ましがっているようで、なんだか自分が可哀想に思えてくる。

男一人で、こんなにも感情を振り回されるだなんて、初めてだった。
そう思えば、彼に奪われた初めては数が多かった。



そんなこと思っていれば、ご丁寧にスヌーズ機能が付いたアラームが再びなった。

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湯木(プロフ) - ゆうひさん» 返信有難うございます( ;; )本当の事ですよ!この小説の設定が私の性癖に刺さりすぎて辛いです.......季節の変わり目で風邪の引きやすい季節になってきているのでゆうひさんのお身体に負担がかからないぐらいで更新頑張ってください!応援してます! (2019年5月24日 23時) (レス) id: 8f94a810be (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - 湯木さん» 飛んできてくれてありがとうございます~!!私が銀魂夢を書き始めた頃からお世話になってる愛しのお友達ちゃんです笑エモさを感じてくれてめちゃくちゃ嬉しいです~!!!!ワー!!本当のことならば幸せです… (2019年5月24日 0時) (レス) id: cee43a9737 (このIDを非表示/違反報告)
湯木(プロフ) - 堕天使さんの所から飛んできました!堕天使さんの作品を読む前に題名が目に付いて後で読もうと思っていたのですがまさか堕天使さんのお友達だったとは!!ほんとにエモくて死にそうです.......。類は友を呼ぶって本当なんですね! (2019年5月24日 0時) (レス) id: 8f94a810be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうひ | 作成日時:2019年5月19日 23時

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