才媛のヴァイオリニスト[Alan_S]

調理実習 ページ23

『響っ.....』

｢｢えぇ！？｣｣





.





涼｢予想はしてたけど...まさかホントに知り合いだったとはね...｣

『知り合いっていうか...なんというか...』

響｢もっと親密な関係や！｣

亜｢え？そうなの？｣

『そんなんじゃないから。』

隼｢なんだよ〜｣

裕｢ノリええな。そういうやつ好きやで。｣

響｢関西出身なん？なんか親近感湧くわ。｣

龍｢俺もやで。｣

涼｢俺も。｣

響｢なんか涼太は湧かん。｣

涼｢なんでや！｣






珍しい涼太くんの関西弁を聞いたりしてわちゃわちゃやっていると、響の顔が急に真剣になり私の方を向いた。





響｢で。1年間何しとったんや。｣

『別にいいでしょ、何してても。』

響｢それが急に音信不通になって心配してた人に向かって言う言葉か？｣

『うっ...』

響｢ま、ヴァイオリンは辞めたみたいやけど。｣

亜｢辞めてないよ。｣

響｢ん？｣

亜｢お休みしてただけ(ﾆｺ｣

響｢なんや ようわからんけど。久しぶりに俺の演奏聴いて震えあがらんといてや(笑)｣

『え、あ、忘れてた！調理実習！またね！』





周りの視線が気になって、焦りながら家庭科室へ走り去る。





先｢じゃあ女子班と男子班に分かれて 男子班にはオムライス、女子班にはデザートのカップケーキ作ってもらおうかな。｣

龍｢なにっ！？｣

隼｢男女別！？｣

『...友達いないし。』

奈｢一緒に作ろ！｣

『は？』

奈｢なになに？感じ悪いなぁ｣

『いや、だって...』





あんなことしてきたヤツらが急にグループに誘ってくるなんて、何か企んでるに決まってる。

でも他に組む宛もなく、仕方なく橋田たちと組むことにした。





先｢女子は時間余ったらデコレーションとかしていいから。チャチャッと作っちゃって〜｣

『だそうです。私生クリーム泡立て＿』

奈｢わかってるでしょ。｣

『？』

奈｢さっき廊下で蓮見響さんと話してたよね？｣

『見てたんですか...？』

｢ジェネの次は天才ヴァイオリニスト？
本当にどんな手を使って取り入ったわけ？｣

『取り入っただなんて＿』

奈｢いい子ぶるんじゃねーよ｣

『私ボウル洗いますね。』

｢シカトかよ｣

『熱っ！！』




ボウルを洗おうと蛇口をひねると熱湯が手に。




｢あーあ。手は命なのにね。
あ、あんた演奏しないから大丈夫かw｣

『まだこりてねーのかよ(ﾎﾞｿｯ』

奈｢実力のねー奴はとっとと消えろよw｣





実力のない奴、ねぇ.....

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