才媛のヴァイオリニスト[Alan_S] (ページ21)

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嫌味ページ21

亜｢おはよ！｣

『お、おはよ...。』

昨日は心配して家に行ったのに、今日は学校に亜嵐が来てしまったことが少し嫌だった。

あんなことがあってからはどうしても意識してしまってギクシャクなるから。

亜｢なになに、俺のこと気になっちゃってる？笑｣

『そ、そんなことっ！あるわけないじゃん！』

亜｢あはは！いつものAだ！｣

そんなの、気になるに決まっている。

でも亜嵐はそんなこと気にしてないみたいで、いつものようにケラケラ笑っているのを見て私だけ気まずくなるのも馬鹿らしく思えてきた。

『今日は昨日の分も含めてビシバシいくから。
覚悟、しといてね？＿＿ﾆﾔ』

亜｢.....はい...｣

涼｢じゃあ俺らも放課後練習しちゃう？｣

龍｢ええやん、皆でしよーや。｣

隼｢メンさんも呼ぼうか。｣

玲｢だる。｣

『え？練習？バカ騒ぎの間違いでしょ？』

裕｢失礼な。俺らだってやるときはやるんや。｣

『いつもリコーダーばっか吹いて練習しない裕太くんに言われても説得力ないっての。』

亜｢ぶはっ！たしかに！笑｣

あぁ、なんか楽だな。
オケ部といるとなぜだか自然と笑顔になれる。

亜｢あ、1時限目体育じゃん。着替えなきゃ｣

玲｢だる...｣

涼｢楽器演奏には体力も必要でしょ！｣

隼｢じゃあまたね！｣

『え、あぁ、うん！』

でも平穏な日常は長くは続かなかった。

やはりこの学校で、特に女子の間では実力者、またはヴィジュアルが重視されるようで...

直接嫌がらせすることはなくなったものの、私に聞こえるようわざと大きな声で愚痴を言ったりなどは続いていた。

奈｢あれ？まだいたんだね～あいつ。｣

｢ホントそれ。ジェネ頼るなんて最悪。｣

｢皆のものなんだから抜け駆けしないでほしいよね。｣

麗｢本当。一体どんな手を使ったのかしら。｣

更衣室では女子たちのクスクスという笑い声が響く。

みんな如月麗華のいいなり。

『やっぱり弾くしかないのかな＿ﾎﾞｿｯ』

｢独り言言ってるw｣

｢きっも！ww｣