二つの胸の音 ページ20
「女の子に、そうやってすぐに可愛いとか言うの良く無いと思う」
電車に揺られながら、隣に立つサボを見上げる
「別に簡単に言ってる訳じゃねェよ」
「うそだあ〜言い慣れた感ハンパないもん」
「それ、ナナシの思い込みな？おれ、嘘は嫌いなんだ。だから本当に思った事しか口にしない主義なんだよ」
「…」
なんか…ズルイ…そんな事言われたら、何も言い返せないじゃん。
「ねェ、そう言えば どこ行くの？」
行き先を聞かぬまま、サボに誘導されて電車に乗っているけど…
サボは、どこに行くなんて事を一つも言っていない事を思い出して訊いてみた。
「笑える所に行きたいって言ってたよな？だから、そう言う所だよ」
「そう言うって…どんな場所なの？」
「まあ、見てろって ついてからのお楽しみだ」
意味ありげに笑った彼が連れて来てくれたのは…
お笑い芸人のライブショーだった。
私の好きな芸人さんが、出演していた事もあって、産まれて初めてテレビを通じないで、生で見た芸人さんのショーは、本当に面白くて
私は最初から最後まで笑いっぱなしだった。
「久しぶりに、いっぱい笑った〜！」
「笑える所に間違い無かっただろ？」
「うん、ありがとう サボ！」
「おう」
ライブハウスを出ると、次の講演を待つお客さんが既に並んでいた。
「それにしても、よくチケット取れたね？」
「まあな」
「チケット幾ら？私の分払う」
「いらねェよ」
「そんな訳いかないよ、ライブチケットとかって安い物じゃないし」
「たまたま、人から譲り受けてたんだよ、だからチケット代は掛かってねェし」
バッグから、お財布を出そうとする 私の手を止めるようにサボが言った。
「…本当？」
「ああ」
「でも…なんかやっぱり悪いから、半分出す」
「あのなァ、お前さ 人に甘えるって言葉知ってるか？」
「それがなに？」
「おれ達、お試しとは言えさァ…一応 恋人同士なんだぜ？だったら、おれに甘えてくれても良いんじゃねェの？」
小首を傾げながら、サボはちょっと不満そうな顔をして私に言った。
「…甘えるって…どうして良いかわからない所あるんだよね…」
甘え下手
アイツからも、よく言われいたっけ…
「おれにはさ、強がらないで…そのままのナナシで、ぶつかって来いよ？おれ、受け止めるだけの自信あるけど？」
ニヤッと笑う彼の悪戯っ子笑顔
ふわりと頭に置かれた、サボの大きな手に、胸がドキッとズキッと両方の音を立てた
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＊初夏sora＊(プロフ) - ピーチさん» 一番右の☆を連打しながら、気長にお待ちしております!! (2017年9月21日 18時) (
レス) id: a5cdd38978 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ(プロフ) - ＊初夏sora＊さん» ありがとうございます！中々更新出来ず、お待たせばかりしていてごめんなさい(T_T) ボチボチして行くので待っててください！ (2017年9月21日 17時) (レス) id: 2db09af85d (このIDを非表示/違反報告)
＊初夏sora＊(プロフ) - ご自分のペースで構いませんので、お体に気を付けて更新頑張ってください！楽しみにお待ちしてます。 (2017年9月14日 18時) (レス) id: a5cdd38978 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 終わりなら終わりとかいてください (2017年9月5日 16時) (レス) id: af17b70f51 (このIDを非表示/違反報告)
きのーご。(プロフ) - え、終わりですか？(TT) (2017年7月19日 19時) (レス) id: 12ff2cfc6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーチ | 作成日時：2016年12月6日 21時
