変な奴 ページ2
「はァ？何言ってんですか？からかわないで下さい！」
ソイツを睨みつけてから、私は駅に戻る為に歩き出した。
「ねェ、待ってよ」
「待ちません」
「彼氏に振られて暇なんだろ？だったら、おれと恋人ごっこしてみるのも、悪い話しじゃ無いと思うんだけど？」
早歩きをしている、私の隣に ソイツは肩を並べて歩きながら、にっこり笑って 私の顔を覗きこんだ。
「悪い話しじゃなにも！恋愛とかって、お試しとかでする物じゃないでしょっ？少女漫画とかじゃあるまいし！」
睨みつけながら見上げる、ソイツの顔は…
くっ…悔しいけど…
イケメンだ…
だけど、いきなり見ず知らずの女の子に お試し恋愛しない？なんて声をかけてくるなんて…
きっと最低最悪な、軟派野郎に違いない！
「お試し恋愛ならさ、お互い別れても傷付かないだろ？」
ニカッと、白い歯を見せて無邪気な笑顔を見せる、その男を無視して歩き出した。
だけど
「…っ！」
私の先回りをした、ソイツは…私の目の前に立ちはだかる。
「もう一度、よく考えてみてよ？後悔はさせねェし…それに…」
「それに？」
ソイツは、腰を屈めると 顔を私の目の高さに合わせた。
「それに、この恋愛ごっこには、条件がある…
どちらかに好きな相手が出来たら、その時点でゲームは終了、もちろんお互いを好きにもならない」
「…」
「な？悪くねェだろ？」
深く眉間に皺を寄せた、私の額を ソイツの指が触れる
「おれの名前はサボ、アンタの名前は？」
「…ナナシ」
「ナナシか…、よし！今からおれ達は恋人同士、決まりだなっ」
よし！とか、決まりだなっ！とか…勝手に決めないでよ！
この人、人の意見ってのを聞かないの！？
さっきから、自分の要件しか言ってないような気がする…
ジト…と見つめていると、ソイツはおもむろに携帯を取り出した。
それから、私が手に持っていた携帯を 勝手に取り上げると ポチポチと弄り出した。
すると、サボって奴が持つ携帯が鳴り出す…
「ちょっと！人の携帯勝手に何してくれんの！？」
慌てた、私にサボは、余裕な笑顔で
「おれの番号登録しといたから」
って、言いながら 私に携帯を返した。
「ナナシ また明日なっ！」
立ちすくむ、私に手を振りながら ソイツは…
ご機嫌な様子で帰って行った。
名前しか知らない、変な男の子に…
強引にお試し恋愛で恋人にさせられた
失恋の日の夕暮れ…
「やっぱ…断ろ…」
そう呟いてから、私は駅に向かった。
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＊初夏sora＊(プロフ) - ピーチさん» 一番右の☆を連打しながら、気長にお待ちしております!! (2017年9月21日 18時) (
レス) id: a5cdd38978 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ(プロフ) - ＊初夏sora＊さん» ありがとうございます！中々更新出来ず、お待たせばかりしていてごめんなさい(T_T) ボチボチして行くので待っててください！ (2017年9月21日 17時) (レス) id: 2db09af85d (このIDを非表示/違反報告)
＊初夏sora＊(プロフ) - ご自分のペースで構いませんので、お体に気を付けて更新頑張ってください！楽しみにお待ちしてます。 (2017年9月14日 18時) (レス) id: a5cdd38978 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 終わりなら終わりとかいてください (2017年9月5日 16時) (レス) id: af17b70f51 (このIDを非表示/違反報告)
きのーご。(プロフ) - え、終わりですか？(TT) (2017年7月19日 19時) (レス) id: 12ff2cfc6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーチ | 作成日時：2016年12月6日 21時
