振り回されても！サボ リクエスト 現パロ ページ42
「ナナシさん！ごめんっ遅くなって！」
息を切らせて、おれは愛しい人の前に立った。
彼女は、手にハア〜ッと白い息を吐きながら妖精さんのような微笑みをおれに向ける。
「ううん。大丈夫だよ？そんなには、待っていないからぁ」
顔の前で、両手を振りながら 全然平気とアピールする。
優しい彼女に感謝だなァ…とか思いながら
ほっと胸を撫で下ろすと、彼女は そんな おれを見て、少しだけ唇を尖らせながら
「でも、でもねっ？ほらっ、手がこ〜んなに冷たくなっちゃったの」
そう言って、おれの頬を挟むように 両手をピトッと貼り付けてきた。
「…っ！」
ふわっと近づく距離と、甘く漂う彼女の香水の香り…
何より…大好きなナナシさんの顔が目の前にあって、くりくりした瞳が おれを見上げている。
何だよ…この可愛い妖精さんはっ！？
「本当だ…冷たい…ごめんね？おれが、遅れたせいだよね…そうだ！だったら、温かい物でも飲みに行く？」
「うん！」
ニコッと笑う、おれの妖精さん。
頬にあてられていた、彼女の手に自分の手を重ねようとすると…
なんだか、逃げるように 手を離される。
中々、手を繋がせてくれないのは正直辛い…
「サボ君の手は、あったかいのかなぁ〜？」
「え？」
ふふっ と笑いながら、彼女はおれの手を握った。
「わぁ温かい！じゃあ…お店に着くまで、あたしの手、温めててね？」
「あ…」
「嫌…？」
眉を八の字にして、困ったような顔をしながら首を傾げる彼女…
嫌な訳ねェ！
むしろ、嬉しくて飛び跳ねたいくらい
「全然！」
そう言って、彼女の手を握り締める。
「サボ君って、頼りになるねっ？」
「おれの手で良ければ…いつでもナナシさんを温めてやるよ！」
「ありがとう…でも、そこまでは必要ないかも。
あたし、手袋持ってたの忘れてた」
「へ？」
繋いでいた手をパッと離すと、バッグの中からピンク色の可愛い手袋を取り出して手にはめる ナナシさん。
「そっか…」
「ごめんね？」
「いや…全然」
笑いながら、落ち込むおれ…
「なぁんて冗談だよ？手つなご？」
何なんだよ！目を潤ませておれを見上げながら手を繋ごう？なんて催促してくる、この可愛い生き物はっ！
やっぱり、妖精以外何者でもねェのか？
そして、彼女は 会う度におれに魔法をかける。
キミの事を、どんどん好きになる魔法を
だから、おれはこのまま、キミに振り回されっぱなしで構わない。
2016 11,28
酔っ払いさんは寂しがり屋 ロー リクエスト→←お酒の力を借りて スモーカー リクエスト
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ピーチ(プロフ) - ノアさん» キュンキュンして貰えて良かったです！これからもよろしくお願いします！ (2017年1月9日 22時) (
レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ(プロフ) - しょうこさん» はい、わたしも同じでふ(//∇//) (2017年1月9日 22時) (レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ(プロフ) - 初夏LaLa@君恋さん» リクありがとうございます！続編へ移行しての、お話しになってしまいますが…しばしお待ち下さいね(>_<)ゞ (2017年1月9日 22時) (レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ありがとうございます！すごく嬉しいです！きゅんきゅんしちゃいました！ (2017年1月8日 21時) (レス) id: 3d46bfde5a (このIDを非表示/違反報告)
初夏LaLa@君恋(プロフ) - リクエストでスモーカーで喧嘩お願いします！ (2017年1月8日 20時) (レス) id: 56d8191c5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーチ | 作成日時：2016年10月13日 19時
