歪んだシルクハット 後半※ヤンデレサボ リクエスト ページ12
「コアラ…？」
うっすらと目を開いたナナシが、掠れた声でコアラの名前を呼んだ。
動揺の隠せないコアラは、ナナシの手を握り締めながら半泣きの声で問いかけた。
「なんで…っ？こんな…？まさかサボ君がっ…？」
ナナシは、ベッドに横たわったままコクリと頷いた。
「うそ…でしょう…？」
信じられないと言う顔をしながら、コアラは大きな瞳をさらに見開く。
首を横に振りながら、ナナシは、虚ろな瞳でコアラを見つめた。
「こんなのダメだよ！ねェ逃げよう？ドラゴンさんの所に一緒に行こう？」
コアラは、ナナシの体を抱き起こしながら言った。
信頼信用しきった、自分のバディが…まさか、こんな事を裏でしていたなんて…
そして…密かに、サボに恋心を寄せていたコアラにはショックが大きかった。
「ナナシ…！ごめんねっ…すぐに気が付いてあげられなくて…」
泣きじゃくりながら抱きしめたナナシの体からは、微かにサボの香りがした。
それは…ナナシが、狂った形であれ サボに愛されている証拠の匂いだった。
「わたしなら大丈夫」
「えっ…？」
ナナシの指が、コアラの涙を優しく拭う。
「大丈夫って…全然大丈夫なんかじゃないよ！」
コアラは、ナナシを助けだそうと彼女に着けられた足枷をなんとか外そうとする。
用心深いサボの事だ、鍵が部屋に置いてあるわけが無い。
「コアラ…」
ナナシの手が、制止するかのように足枷を外そうとするコアラの手に触れた。
「わたしは…大丈夫」
「なに言ってるの！？」
「サボは…愛し方を間違ったかもしれないけど…それでも…」
コアラは、再び重たい本棚の隠し扉を元に戻した。
本当にこれで良いの？後悔しないの？
何度も問いかけた。
そしてナナシの最後の言葉がコアラの胸を突き刺す。
“それでも、私を愛してくれているから”
サボの部屋の扉を閉め鍵をかけてから、コツコツと廊下を歩きながら、コアラは流れる涙を拭った。
「よお！コアラ！」
任務から戻って来たサボが声を掛けてくる、慌てて涙を拭きながらコアラは笑顔を見せた。
「お帰りサボ君！」
「おう！変わりはねェか？」
「うん。大丈夫！ドラゴンさんに報告終わったの？」
「あァ真っ先にな」
「そっか、なら この後一緒に…「おれ、すぐ部屋に戻りてェんだ」
「ちょっとサボ君！」
「じゃァな〜♪」
サボは、ご機嫌な態度で自室へと歩いて行く。
彼の後ろ姿を見送りながら、コアラは深い溜息を吐いた
2016 10,25
ケンカするほど仲が良い。エース リクエスト→←歪んだシルクハット 前編 ※ヤンデレサボ リクエスト
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ピーチ(プロフ) - ノアさん» キュンキュンして貰えて良かったです！これからもよろしくお願いします！ (2017年1月9日 22時) (
レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ(プロフ) - しょうこさん» はい、わたしも同じでふ(//∇//) (2017年1月9日 22時) (レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ(プロフ) - 初夏LaLa@君恋さん» リクありがとうございます！続編へ移行しての、お話しになってしまいますが…しばしお待ち下さいね(>_<)ゞ (2017年1月9日 22時) (レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ありがとうございます！すごく嬉しいです！きゅんきゅんしちゃいました！ (2017年1月8日 21時) (レス) id: 3d46bfde5a (このIDを非表示/違反報告)
初夏LaLa@君恋(プロフ) - リクエストでスモーカーで喧嘩お願いします！ (2017年1月8日 20時) (レス) id: 56d8191c5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーチ | 作成日時：2016年10月13日 19時
