Lesson21 ページ21
みえみえの嘘までついて、何をそんなに隠そうとしてんだよ…？
“おれに嘘はつくな…”
そう言った、おれの顔を見つめると ナナシは
迷うように顔を歪めてから、ようやく重い口を開いた。
「知らない男に…襲われそうになった…」
「っ…！」
なんとも言えない感情が体の中から湧き上がった。
それが、怒りを通り過ぎた感情だと すぐに分かった。
“そいつァ！どこ行きやがったァ！？おれが、打っ飛ばしてやる！”
拳を握り締めたおれに、ナナシは
「大丈夫…！すぐに助けてくれた人がいて、警察にも突きだしてくれたから…」
安心して！自分は大丈夫。とばかりに、無傷だと主張するように両手を広げた ナナシを抱き寄せた。
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結局、その晩 指輪は見つからなくて、落ち込むナナシに、明朝1番に探しに来てやる と約束をした。
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翌朝、日の出と一緒に、公園に指輪を探しに来た。
暦の上では春とか言ってるけど、かなり寒い。
息を吐けば、それは白く変わるくらいだ。
昨夜、ナナシをアパートに送った時に、彼女が
寒いから と、おれの首に巻いてくれた マフラーを口元まで、すっぽり覆った。
植え込みや、ベンチの下…公園の入り口付近だとか…昨夜見た場所を、もう一度念入りに探す。
見つからねェなァ…小さいもんだし…ガラスだし…踏まれて割れちまったのかな…？
それでも、なんとか見つけてやりたくて探していると
「エース！」
ナナシが、おれを呼ぶ声がした。
「ナナシ…」
「朝早くからありがとう！これっ差し入れ！一緒に食べよう？」
コンビニの袋を掲げて、ニッコリ笑った ナナシの笑顔は、昨夜の作り笑顔なんかじゃなくて
いつものナナシに安心した。
「お！おでんかっ旨そうだなァ〜」
ベンチに座って、ナナシが買って来てくれた おでんやら、肉まんやらを広げた。
「ごめんね…私のわがままで、寒い中 エースに探してもらっちゃって…」
申し訳無さそうな顔で、ナナシがおれを見つめた。
「おれがしたくて、探してんだから気にすんなよ、それに…」
「それに…？」
「サボから貰った大切な指輪だもんな…？何がなんでも見つけなきゃァな！」
ポンポンと、励ますようにナナシの背中を軽く叩くと、ナナシは 目を潤ませた。
なァ…ナナシ？
どうしたら、お前の1番になれる？
どうやったら…
サボを超えられんのかなァ？
おれは…
今…本気で、お前の中のサボを超えてやろうって思ってんだ。
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ピーチ(プロフ) - oploveさん» 了解です！少しお待ち下さいね！頑張ります！ (2016年10月9日 21時) (
レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
oplove(プロフ) - ではリクエストでエースと夢主さんとの間に子供がいる設定で暖かい家族になってるというお話をお願いします！ (2016年10月9日 10時) (レス) id: 0c96b81327 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ(プロフ) - oploveさん» ありがとうございます！度々コメ頂き本当に嬉しかったです！リクエストあったらよろしくお願いします！待ってますヾ(≧∇≦) (2016年10月8日 19時) (レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
oplove(プロフ) - お疲れ様でした！！とってもいい最後ですね！でもお話が終わってしまうのはすっごく寂しいです(;^:)番外編のリクエストしたいです！ (2016年10月8日 14時) (レス) id: 0c96b81327 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ(プロフ) - oploveさん» ようやくここまで来ました！いつも応援ありがとうございます(^^)！ドキドキ出来る展開目指して頑張ります！ (2016年10月1日 11時) (レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーチ | 作成日時：2016年7月1日 18時
