コペンハーゲン (ページ13)

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Kota：

涼介はいつまたどこかに行ってしまうかも分からない。
俺は涼介と家路につきながら
そればかりを考えて1人不安を抱えていた。

涼介は、人の事を考えすぎるから。
優しすぎるから。少し、自分を大切にしないから。だから、俺が、俺が…ずっとそばにいてやりたいだなんて、こんなのただのエゴなんだろうか。

ぐるぐると考え続けていても答えは見えずモヤモヤする気持ちが燻ったまま。
俺を見つめる涼介があんまりに綺麗だから……
気づいたら唇を重ねていた。

最初は軽く、優しく。
次第に愛しさが溢れて止まらなくなって涼介の頬を両手で挟んで深く口付ける。
涼介の熱い口内に舌を差し込んで絡ませ
歯列をなぞりねっとりと味わうように。

「んっ、ぅ、にぃ、さ…」

胸を押し返されて唇を離すと、
耳を真っ赤にして俯く涼介。

「ねえ涼介、これ、ほんと？」

ポケットに忍ばせた俺と涼介のツーショットの裏を見せる。

『こうたがすき』

それを見て一気に赤くなる耳。

「ぁ…ぁ……それ、、見たの…」

「ごめん、なんか手がかりないかなって探してたら…見つけちゃって、」

「…引いた？男なのに、弟なのに、兄さんに好きとか言って……」

「ううん…俺も、涼介のこと好きだから」

「へ、ぇ…？」

「好きだよ涼介。お前のことは、俺がずっと守るから。安心して迷惑かけろ。」

照れ隠しに涼介の髪をクシャクシャに撫でると、
嬉しそうに笑って上目に俺を見つめる涼介。

今度は優しく、その唇を奪った。