11 ページ11
Ryosuke:
意識が朦朧としだした頃、
持ち上げられて寝かされた先はでかいソファー。
『払えないなら、身体で払ってもらうからね?』
気味の悪い笑い声と
纒わり付くような男の息に勝手に涙が溢れ出す。
「ゃ…だ……やめ、、っ!!!!」
『金払えねえんだから抵抗すんじゃねえよ!』
着ていたシャツのボタンが引きちぎられ破られ
身につけていたものがどんどん剥ぎ取られていく。
もう無理だ、そう悟って身体の力を抜いた。
その時だった。
「俺の…俺の涼介に気安く触れてんじゃねえよ……っ!」
入ってきたのは、兄さんだった。
殴りかかられても怯みもせずに
立ち向かってどこにそんな力があったのって思うくらい。
あっという間に男達はなぎ倒され気づけばみんなやられていた。
「涼介…だい、じょうぶか……」
片足を引きずるようにしながら
俺の元にやってくる兄さん。
「だい、じょぶだから…兄さんこそだいじょ、ぶ…?」
「俺はいいんだ、大丈夫……」
そう言えば俺の姿を見て
着ていた上着をかけてそのままそっと抱きしめてくれる。
やっぱり、兄さんは俺の王子様だ…
『ヤマ?!宏太さん?!』
そう言って中に入ってきたのは裕翔くん。
すぐに救急車と警察を呼んでくれて、
俺は兄さんと一緒に病院へ行った。
48人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:maa | 作成日時:2019年2月8日 22時