ヘドロの森のバイトちゃんは今日も天使【坂田銀時】

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「……Aちゃん、ぽかーんとしてるとこ悪いんだけど、ちょっと恥ずかしいから…、」

「坂田さん？」

「ヒィっ！屁怒絽サン！？」

「……バラなんて持ってどうしたんですか？」

「エッ、」









顔を赤らめて誤魔化す銀時さんに、私はゆっくり状況を理解して。

(銀時さんが、私を、好き…？)








そんな夢のようなことが、あっていいのだろうか。

私の妄想じゃないだろうか。

こんな幸せ、あっていいのだろうか。









銀時さんの手から、花束を受け取る。

驚いたように彼の目が開かれて。

私は涙を拭って、笑ってみせた。









「よろしくお願いします、銀時さん」

「……っ、まじで？」

「……まじです」









数秒、彼は固まると。

勢いよく私を抱きしめた。









「わっ、…」

「すげー嬉しい……、！」

「ぎっ、銀時さん！」

「いやほんとまじで、大事にするから、！」

「……ふふ、私も、銀時さんのこと大事にします」

「えぇ…？なにそれ、もうほんとAちゃん天使じゃん。銀さん召される…」









ぎゅうぎゅうと抱きしめる力が強くて、苦しいと腕から抜け出すと、今度は後ろから抱きしめられた。

いや、抱きつかれたと言ったほうが正しいかもしれない。









「Aー！やっとくっついたアルか！」

「神楽ちゃん！？」

「銀さん、良かったですね」

「新八…」

「おめでとうございます、Aさん」

「屁怒絽さん…！」









3人がニコニコと笑って、私たちを見つめる。

嬉しくて、恥ずかしくて、堪らなく幸せで。









私たちは目を合わせると、小さく笑いあった。









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