【ﾊｲｷｭｰ!!】短編集 (ページ4)

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｢んじゃ、私1人で行ってくるよ！｣

美華ちゃんが熱で苦しんでいるというのにその彼氏と一緒にショッピングなんて…理由はあるにしても心が痛すぎる…！

｢あ、いや、俺も行くよ｣

｢いや、本当に大丈夫だよ！｣

｢いやいや、美華ちゃんからいいお店も教えて貰ってるし…それに…｣

｢…それに？｣

やけに食い下がる大将くんに疑問を感じたが、美華から大将へのLINE画面を見せられて納得した。

〝Aは1人で行くって言うと思うけど………まさかそのまま行かせないよね…？最後まで送り届ける事！〟

｢俺が美華ちゃんにめちゃくちゃ怒られる…｣

｢……じゃあ…申し訳ないけどお願いします｣

そして私達は美華ちゃんが大将くんにLINEで教えたお店へと向かう。何を買おうかな、なんて頭の中がいっぱいで、この時は後ろにいる人の気配なんて私には気づけなかった。

ーそして着いたアクセサリーショップ。
さすが美華ちゃんとしか言い様がない…男女兼用で付けられる様なデザイン、それでいてオシャレさも兼ね備えてるなんて…！

｢全部オシャレ…迷う…！！｣

｢あ、動物とかも可愛くていいんじゃない？Aちゃんに似合うと思うよ｣

｢猫…！めっっちゃかわいい……けど、可愛すぎて倖児にはちょっと…｣

｢Aちゃんに貰えるならなんでも喜ぶと思うけどなぁ？カワイイ猫でも……広尾が猫………フッ｣

｢…………大将くん、猫のアクセ身につけてる倖児がただ見たいだけでしょ｣

｢ありゃ、バレた？｣

｢バレバレ｣

わいわいと話しながら見ていると店員さんに声をかけられる。

｢学校帰りにデートですか？今カップルの方にオススメのアクセが入ったんですけど…｣

｢カップル！？｣

｢ち、違います！！｣

｢あら、そうなんですね…仲良さそうにお話してたのでてっきり…すみません。｣

申し訳なさそうに店員は｢ごゆっくりどうぞ〜｣と戻ってしまった。
しかしそうか、傍から見れば夕方に制服来た男女がアクセサリーショップに来てるって…ガッツリカップルじゃん！？罪悪感…！そう思うと早く決めなければ！と思ってしまう！！

…すると、ふと丸い形が視界に入る。

｢コレって…｣

｢Aちゃん、いいのあった？｣

ネックレスの中心に金の丸い物が着いており、よく見るとバレーボールの模様に似ているシンプルなデザインのもの。

｢…これに、する｣

私たちの出会いもバレー。何かを感じずにはいられず、すぐにレジへと向かった。