(29)招かれざる客 ページ29
「……え、えええと今のはあの違くて、あ、いや違くないんですけどあのあのごめんなさい!!!」
恥ずかしくて顔も見れなくて真っ赤になってとりあえずトイレへ駆け込む私。
「えっ……ちょ、Aさん……!」
はああああああ…………なーに言ってんだ私は……
トイレで座りながら絵に書いた様に落ち込んでみる。いや、本当に思った事をすぐ話す癖やめたい……今告白するシーンじゃない……かと言って事実を否定したくない……そしてどんな顔して今行けばいいのかわからない……
モヤモヤしながらも、今は仕事中だと思い出し、とりあえず顔を洗ってから戻る。
「……今日は本当にお客様来ないので、掃除もしちゃおうと思いますね。やり方教えるので、一緒に来てください」
気を使って先ほどの話題には触れずに、何も聞かなかったかのような態度で接してくれる安室さん。この人は本当に優しい………はー、好き……大好き……。
言いたいけど(言っちゃったけど)やっぱりそれはまだだと思うから今はこの態度に甘えて掃除方法を聞くとしよう。
「教えてくださーい!」
私が安室さんの元へ駆け寄った瞬間。
ドアの音が大きく鳴り響き、黒いマスクを被った男の2人組がナイフを持ち店内に乗り込んで来たのだ。
「金を寄越せ!早くしねーと殺すぞ!」
「…………強盗か」
手に持っていたナイフをこちらに突きつけながら、こちらにじりじりと近寄ってくる強盗達。突然の事態に手足が震える私を後ろに引き寄せ「側から離れないで」なんて言う安室さんは本当にヒーローだ……
「なにもたもたしてんだ!早く寄越せって言ってんだよ!!」
強盗に恐れること無く、レジに近づこうともせず睨みつけていた安室さんが気に食わないのか、2人が一斉にこちらにナイフを持ち走ってきた。
「ひっ……!!」
いくら安室さんの後ろにいるとはいえ、刃物を持った2人が走ってきたら怖くて反射的に目をつぶってしまう私。
「大丈夫」
頭から降ってくる優しい声とゴスっという鈍い音が2回聞こえたかと思うと、目の前に広がる景色は余裕そうな彼の顔と痛がりうずくまる男2人組。
この人本当にオールマイティーだな……
「……おおかた夜のバイトを狙った強盗犯でしょうね。この時間は人通りも少ないですし。とりあえず警察に電話を……」
スマホを取り出し連絡しようとした彼。その後にまた強盗犯が怒りの形相でナイフを身構えていた。
「っ降谷さん危なっ……!!」
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恵理(プロフ) - 月下美人さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります! (2019年5月7日 0時) (レス) id: cec242f8ad (このIDを非表示/違反報告)
月下美人(プロフ) - 続きが凄く気になります,完結まで連載お願い致しますm(_ _)m (2019年4月2日 20時) (レス) id: 78469eaf26 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - 零☆景光@低浮上さん» キス大好きマンなもので…(笑)嬉しいコメントありがとうございます!今後もネタが浮かび次第書きますー! (2018年10月12日 23時) (レス) id: cec242f8ad (このIDを非表示/違反報告)
零☆景光@低浮上(プロフ) - あばばばばばばば降谷しゃんと赤井しゃんにキスとかああああああ(挙動不審)簡単にトリップのことを口走っちゃう夢主も可愛いw更新頑張ってください! (2018年10月11日 23時) (レス) id: f8490d473d (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - ソフランさん» あっ確かに…!(笑)住所に注目してほしくて書いたつもりが普通に矛盾してました!!直してきますありがとうございます(*´ω`*) (2018年8月8日 16時) (レス) id: cec242f8ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えり | 作成日時:2016年8月27日 2時