【ヒロアカ】死柄木弔の忠犬５ (ページ11)

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弔さんの夢は私の夢でもある。
夢を叶えるために努力することはそんなにいけないことだろうか。

「変…だよ…」

おかしいな、好きな人がいるハルちゃんならわかってくれると思ったんだけど。

「夢なんて気づいたら抱いてるものでしょ？選べるようなものじゃない」

自分の欲求には逆らえない。

「夢に善悪があるの？ヒーローを夢見れば褒めてもらえた？」

そんなの不公平じゃないか。
連合に入る前、世間体と夢の狭間で悩んでいたあの時を思い出す。
もしあの時弔さん以外の誰かに相談していたら、私の夢を応援してくれる人は1人でもいただろうか。
敵である主について行くことを受け入れてくれただろうか。

「ねぇどう思う？」

依然ナイフを向けたまま問いかけると、ようやく彼女は腕を退けて顔を合わせてくれた。
目を見開き唇を震わせながら不規則な呼吸をしている彼女はたった一言。

「…っ頭、おかしいよ…！」

あぁ、よかった。
やっぱりあの時弔さん以外の誰かに相談したって意味なんかなかったんだろうな。
私の選択は間違ってなかった、こんな私を受け入れてくれる場所は連合だけなんだと思い知った。
直後街に響く轟音は、弔さんの戦闘開始の合図。

「うん。そうかも」

世界よどうか弔さんの夢のために死んでくれ。
　
　
　