ぴょん ページ2
うさぎの日&すまっしゅネタ
雑 ギャグ
主→死柄木 溺愛
＿＿＿＿＿＿
「弔くん！今日はなんの日でしょうか！？」
「…ひなまつり」
「ノンノン、違いまーす」
違くはないだろう。
朝からやけにハイテンションでアジトに来たと思ったらなんなんだ急に。
3月3日といえばひなまつりしか思い浮かばないだろ普通。
「…じゃあ知らん」
「正解は〜うさぎの日でした！」
いや知るか。
こんなくだらない問題に少しでも真面目に取り合ってしまったのが馬鹿馬鹿しく思えてしまった。
だいたいうさぎの日だからってなんなんだよ、なんの関係もないだろ。
「じゃあ罰ゲーム！」
「は？」
あまりに無意味な問答にため息を隠すことなくついて、スマホいじりを再開したときだった。
罰ゲームと言って取り出されたそれに見覚えがある。
しかもあまりよくない思い出が蘇ってきた。
「今日一日このうさ耳付けて語尾に"ぴょん"ね♡」
「ざけんな」
こんなに屈辱的なことはない。
それは二度とつけないとあの日以降心に誓ったのだ。
「トガちゃんから聞いたよ！前にもつけたんでしょ！？」
そんな俺の心中を知る由もなく軽々しく要求してきやがる。
私も見たいだとか一生のお願いだとか…ていうかトガのやつ何チクってんだよ。
「弔くんのうさ耳姿絶対可愛いもん！お願い！！」
「可愛いわけないだろ頭イカれてんのか」
「そんなことない！弔くんはかわいいよ！」
意味わからん。
しかしこいつはマジで譲る気がないらしくこの押し問答は小一時間続いた。
あまりの熱意にキモがりつつ、なんかもうダルすぎて根負けした俺は結局うさ耳カチューシャを受け取ってしまった。
「…一瞬な」
「うん！いつでも準備OK！」
鼻息を荒くしながらスマホを目の前で構えるこいつにドン引きするが、やると決めた以上さっさと済ませようと腹を括った。
両手を頭上に持ってきてうさ耳カチューシャをつけた瞬間、Aは小さく唸り声を上げた。
本当に大丈夫かコイツ、色々と。
「…しがらき、とむらだ…………ぴょん」
「っ…！」
指定されていたセリフを言えば、目の前で膝から崩れ落ちて蹲ってしまった。
蹲りたいのはこっちの方だ。
「…終わり」
言い終えた途端湧き上がる羞恥心に居た堪れなくなり即座にうさ耳を外しバーカウンターに雑に放る。
Aは床に突っ伏してありがとうと何度もうわ言のように繰り返していた。
後日、Aが動画を流出させてしばらく連合内でネタにされまくったのでした。
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作者名：さかさま | 作成日時：2022年3月3日 5時
