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夜が明けて、ごく普通の平日の朝を迎えた街の駅前には通勤通学中の人々で溢れかえっている。
迫る約束の時間に合わせて街中を抜け、一本奥に入り閑静な住宅街を進むと次第に覚えのある匂いが鼻をついた。
「みんな久しぶり」
住宅街の外れにあるよくある公園。
そこにはもちろん遊んでる子供たちなどいるわけもなく、代わりにかつての級友たちがヒーロースーツに身を包んで待っていた。
なんだか私が知っていた頃よりみんな貫禄が出たように見えるのは気のせいではないだろう。
「急だったのに応じてくれてありがとう」
私は数日前、雄英に手紙を出した。
強盗時に適当に見繕った紙とペンで、仲間たちの目を盗んで急ごしらえで書いたものだ。
その内容はシンプルに話をするために会いたいということ。
しかし条件は付けさせてもらった。
「約束通りみんなだけで来てくれたんだね」
まず、私単独で赴く代わりにそちらは雄英1-Aのみで来ること。
警察やプロヒーローが付近に待機していれば私は匂いと音ですぐにわかる。
いると判断すれば姿を現さない。
この誘いに乗ってくるかどうかは賭けであったが、現に彼らはここにこうして来てくれた。
我ながら単純な作戦だが、追われる身ならば先手を打たれる前に自ら姿を現そうというのが私の考えだ。
特定のアジトがなく全国を放浪している現在の連合の足を掴むのは神野の時よりも困難であるはず。
となればこちらから餌を撒いておびき出す、これくらいしか思いつかなかった。
単独で現れた私をこの場で捕らえ、連合の居場所を聞き出すことができればあちらとしては万々歳のはず。
だからあちらもリスクを犯してでも誘いに乗ってきた。
互いにリスクを背負いながらの邂逅だ。
とは言ってもあちらはもちろん警察と情報共有はしているだろうし、手紙に関しても筆跡鑑定でもすればすぐに私本人が書いたものだとわかったはずだ。
「爆豪くんと轟くんは？」
2名だけ姿が見当たらないことを問うと、仮免に落ちたため出動していないと言われた。
ツートップと呼ばれるほどの実力者である2人が落ちただなんて一体何があったのか、しかし主戦力が不在ならば好都合。
話し合いとは言ったがそう穏便にことが運ぶとは思っていない。
それはあちらもだろう、なんせヒーロースーツを着て来たのだから。
それに警察とプロヒーローは付近にはいないらしいが、このやり取りを無線などで聞いていてどこか離れた場所で待機している可能性は十分にある。
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さかさま(プロフ) - 音西旱さん» コメントありがとうございます。う、嬉しすぎます…；；とても励みになるお言葉です！これからも楽しんでいただけるよう頑張ります！！ (2022年2月13日 0時) (
レス) id: 3d4d7cceda (このIDを非表示/違反報告)
音西旱(プロフ) - いつも楽しく読んでます。一言、神です。毎日更新が楽しみで楽しみです！主さんのペースで更新頑張ってください。陰ながら応援しております！！本当に好きです！！！最高かよ✩°｡ ⸜(* ॑ ॑* )⸝☪︎⋆｡˚✩ (2022年2月12日 0時) (レス) @page37 id: fd93f8e697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかさま | 作成日時：2022年1月15日 6時
