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「だから悪かったって。やりすぎた」
ベッドの隅で布団にくるまっている私にそう声をかける死柄木さん。
カレーできるけどとか言いながら食器を用意しているらしき音が聞こえるけど、私としてはとてもじゃないが死柄木さんと顔を合わせられない。
ずくりと痛む左手の人差し指をぎゅっと握りながら先ほどの珍事を思い出す。血を舐めとる赤い舌と、傷口から血を吸い取る唇が脳裏に浮かんで頭が沸騰しそうになった。
逆になぜあんなことをした側の人は何食わぬ様子でいられるのか不思議でしょうがない。
けれど一番不思議なのは、あんなことをされて不快に思わないどころかドキドキしてしまった自分自身だ。私ってもしかして変態なの…？
「飯できた」
「ヒィッ！」
悶々としていると急に布団を捲られて情けない声が上がった。そしてその様子を見て死柄木さんはまた笑ってた。
「おいしい…！」
いつのまにか死柄木さんの手によって完成されたカレーライスはとても美味しかった。程よい大きさに切られた具材ととろみのあるルーは食べやすくてどこか懐かしい。
「そりゃルー使えば不味くはならないだろ」
「そんなことないです！私が作ったらきっとこうはなりません！」
そんなことを言いつつ死柄木さんもスプーンを持つ手を止めることなく食べ進めている。
久しぶりの温かいできたての手料理にお腹も心も満たされていく。たまにはこういうのもいいな。
「機嫌直った？」
「…まぁ、許してあげます」
我ながらふてぶてしい態度だけど、今回ばかりはこれくらい許されると思う。
「自分の身体大事にしろとか言ってきたくせに…」
だいたい前に銃で撃たれた傷跡は心配してくれたのに、なんだって今回は死柄木さんに傷口を広げられなければいけないんだ。心配なのか傷付けたいのかよくわからない。
「あーあれはホラ、なんか違うんだよ」
どうせ言い訳だ。
何が違うんだ言ってみろ。
「俺がつけた傷なら別にいいっつーか。俺の物って感じするし」
耳を疑った。
「別に俺の所有物を傷付けようが壊そうが俺の勝手だろ」
フリーズする私をよそに当の本人は"他人に壊されたらムカつくけど"と付け足すように言って再びカレーを頬張っていた。
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さかさま(プロフ) - レナさん» 荼毘の長男属性を書きたすぎて…！その後の2人の暴言の応酬も個人的にお気に入りです！細かい言葉選びまで注目してくださって嬉しいです！コメントありがとうございました！！ (2023年1月7日 19時) (
レス) id: b42d64db62 (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 初めまして！レナです！この作品凄く好きです！夢主が“おひげ”って言ってるのも可愛いですし、茶毘の“オニーチャン”のシーンはツボにハマリました！これからも頑張って下さい！長文失礼しました！ (2023年1月6日 22時) (レス) @page47 id: 9c53f1b813 (このIDを非表示/違反報告)
さかさま(プロフ) - シュウさん» とても嬉しいです；；ありがとうございます！こちらこそ今後ともお楽しみいただけると幸いです！楽しんでいただけるように頑張ります٩( 'ω' )و (2022年1月8日 1時) (レス) id: 93aeaedad7 (このIDを非表示/違反報告)
シュウ(プロフ) - おすすめで見つけて余りにも面白くて一気に読んでしまいました…！これからも更新楽しみにしています！作者様のペースで頑張ってください、応援しています٩( ᐛ )و (2022年1月7日 22時) (レス) id: c0e764e76b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかさま | 作成日時：2021年12月31日 11時
