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いつも通りの通学路、冬と朝のダブルコンボで当たり前のように息は白いし手は冷たい。
まだ自宅を出発したばかりだというのにすでに寒さで心が折れそうながらも、わずかな抵抗と言わんばかりに私はマフラーに顔を埋めた。できることなら耳当てもしたいところだけど、私のこの耳ではそれはちょっと難しい。
「ぉ〜〜〜ぃ」
「！」
私の頭から生えた大きな耳がぴくりと反応する。この声は…
「ハルちゃん！なっちゃん、アキちゃんも！」
声の主の方向を振り返るとそこには大好きな友人たちが、いつも通りの笑顔でこちらに手を振っていた。
「おっはよー！」
「Aは相変わらず耳が良いねぇ〜」
「あけおめ」
口々に言う彼女たちは小学校からの付き合いで今も同じクラスメイト、いわゆる幼なじみってやつだ。
「冬休み、満喫してた？」
言いながら駆け寄るとハルちゃんはさっきまでの笑顔とは裏腹に、眉根を寄せてこちらをぎっと睨む。おっと、これはハルちゃん恒例の
「全っっっ然！冬休み短すぎっ！」
「つまり？」
「宿題終わってなーーーい！！！」
あぁまたか、なんて思いながらハルちゃんの魂の叫びにみんなで笑う。私たちの中では長期休暇明けあるあるだ。
そんなハルちゃんはいつも元気ないわゆるムードメーカー、彼女といるとみんな笑顔が絶えない。
「はいは〜い、駄々こねないで学校行こうね〜」
そう言ってハルちゃんの腕を引くのは面倒見が良くてのんびり屋さんのなっちゃん。
「あ、A」
「ん？どしたのアキちゃん」
ズルズルとなっちゃんに引きずられるハルちゃんを眺めていると、いつのまにかアキちゃんが何かを握りしめた拳を私の前に突き出していた。反射的に受け取るように両手をかざすと、そこにコロンと落ちてきたのは小さな犬のマスコット。
「あげる。うちで買った鏡餅の上に乗ってた」
「え、いいの？」
「うん。これ見たとき、Aみたいだなと思って」
そう言って笑うアキちゃん。アキちゃんは美人さんでクールだけど笑うとかわいくて、何よりすっごく優しい子。
「あ、ありがとう！大切にする！」
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さかさま(プロフ) - まぶぴちょこさん» わー！とても嬉しいお言葉です！励みになります！ありがとうございます^^ (2021年12月29日 16時) (
レス) id: 24f9a11766 (このIDを非表示/違反報告)
まぶぴちょこ(プロフ) - この話めちゃくちゃ好きです！！続き楽しみにしています！更新頑張ってください！ (2021年12月29日 9時) (レス) @page45 id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかさま | 作成日時：2021年12月24日 17時
