21話 ページ22
坂田side
ごめんなさい。
その言葉は綺麗なすずらんさんの声であり、Aちゃんの声であるはずなのにスッと頭には入って来なかった。
見込みがないんじゃないかと思っていたといえば嘘になる。
いけるかもしれへん、ってちょっと期待しててん。
でも、何か言わないと。
慌てて何か言おうとしたところで言うことはまとまらない。
「そっか。」
やっと口から出た言葉がこれなんて。
Aちゃんに負担に思わせないような言い方をしようと思ったたのにな。
貴「違うんです…。違わないけど違うっていうか…」
さ「違う？」
どういうことやろう。
そんな俺の表情を読み取ったかのようにAちゃんは続ける。
貴「坂田先輩のことが好きじゃないわけじゃないんです。でもこの好きの感情が恋愛対象としてのものなのか、友達としての好きなのか、憧れの先輩としての好きなのかわからないんです…」
俺への好きの感情がどれかわからへんねやろ？
つまり、諦めるにはまだはやいってこと。
貴「だから、もう少しだけ待ってください…。他の人とも関わってみて、坂田先輩への感情と同じか知りたいんです。」
恋愛経験自体が少ないんだろうか。
それはわからないけれど告白は数多くされているはず。
まーしぃが1年生の入学早々Aちゃんが可愛い！なんて言うくらいだから1年生の間でも有名なのはほぼ間違いない。
だからこそ、なのかもしれへん。
俺だって女の子が告白してくれることが多いぶん、本当の俺のことを好いてくれてるのかわからなくなる。
そうなっちゃうと、人を好きになる事がそもそも少なくなるもので。
俺だって、人を好きになった数は少ない。
だからAちゃん言うことも分かるねん。
けど、できれば他の人とはあんまり関わらんといてほしいな、なんて。
言わへんけど！
さ「わかった！返事待ってるな！」
時計に目をやるとそろそろお開きの時間。
今日はありがとう！楽しかった！なんて言いながら手を振ると笑顔で手を振り返してくれた。
Aちゃんの笑顔でまた頑張れる。
今もし好きっていう感情が恋愛感情じゃなくても最終的に結論に至るときに恋愛感情であればいいんやろ？
頑張って好きって思ってもらえるようにするから。Aちゃん。
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わんぱん - すごい面白かったです！R○UND1の伏せ字が意味なさすぎて笑いましたー素敵な作品ご馳走様でした！*\(^o^)/* (2020年8月20日 20時) (
レス) id: b542029aeb (このIDを非表示/違反報告)
すとぷり好きの坂田家 - 完結おめでとうございます！ (2019年9月20日 23時) (レス) id: b21dfdda1d (このIDを非表示/違反報告)
わさ@こたぬきとまふラー - あ、気になるの気間違えた_(:3 」∠)_ (2018年10月12日 20時) (レス) id: 641f2c5402 (このIDを非表示/違反報告)
わさ@こたぬきとまふラー - んー！つづきが木になるっ！更新待ってます(*´ω｀*) (2018年10月12日 20時) (レス) id: 641f2c5402 (このIDを非表示/違反報告)
しらすもちもち - ふおおおおおおお最後意味深ですね！余計この作品から離れられないですね！ｗｗ (2018年8月2日 8時) (レス) id: 0464177627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：初。 | 作成日時：2018年7月29日 19時
