きみのため。【あほの坂田。】

18.ついに ページ25

坂「これどういうことなん？
説明してえや、A」

衣装合わせが終わり、控え室に戻ると
優が私に詰め寄ってきた。
真優に渡した手紙をつきつけて。

『真優、お外のソファーで待っていて』
真「ママ…？」
『ごめんね、すぐ行くから待っていてほしいの』

手紙を見た瞬間、悟った。
ついに、バレてしまったのだと。
今まで隠してきた秘密が。

でもこれだけは真優に聞かせまいと申し訳なかったが真優を外に出した。

真「わかった！待ってるね！！」
『ありがとう、真優』

私はため息をつき、言った。

『それで、何を聞きたいの？』
坂「この手紙に書いとること説明しろゆうとるんよ
なあ、あの子は、真優は
俺の子供なんか？」

周りが一瞬シン…っと静まり返った。

『別にそうだとしても、優には関係ないよね？
それにもう必要ないから』

坂「は…？
関係ない？必要ない？なんだよそれ！！
関係なくねえよ！もし俺の子供なら俺だって育てなきゃあかんやんか、！」
そ「落ち着け、坂田
ひなたも言い過ぎだよ」

そらるさんが止めに入ると
そのあと口を開いたのはうらたさんだった。

う「A、もう話してもいいんじゃねえの
今まで一人で真優を育てきた辛さは俺たちには計り知れない
けど関係ないはないだろ」
セ「そうやな
坂田だって父親ならそれ相応の義務や責任がある」
志「教えてや、ひなた、いや、A
お前は何を抱えてんだよ」

優からその父親としての義務を奪ったのは私だ。
愛する人を守るために突き放したのも私だ。
でもそんな気持ちなんて…

『あな…か…は…いよ…』

ま「え…？」

『私の気持ちなんてあなたたちにわかるはずないよ…！！！』

別れたくない人と別れなきゃいけない辛さなんてわかるはずないんだよ、

『はぁ…いいよ、話してあげる』









『私の、辛さを』

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