【19】 ページ27
「ムゲット様といる“悪魔”が少々気になりましたので。だから坊ちゃんはムゲット様をご招待されたのです」
「……つまり、セバスチャンさんはムゲットといる執事が“悪魔”だと既にしっていたのですね。」
「ええ。ふた月前の社交パーティのときにご参加されていましたので、そのときに」
「……だとしても、なぜ反応を……？」
そもそも、何の反応を伺おうというのか私には分からない。
「もし、Aが差し金だったとすれば、今日ムゲット様がお越しになるのを分かっていたでしょう。それに、Aがとてもムゲット様を“苦手”だと意識しているのがわかりました。ムゲット様がこの屋敷に入ってきたときのあなたの顔は……周りの皆さまは気が付かなかったですが……とても“いい”顔とは言えませんでしたので。」
淡々と話すセバスチャンさん。
けど、私の頭の中には疑問が生まれる。
「だけども、私がムゲット“達”の差し金だったとして、仮に今日のパーティに紹介されたとします。けど、私は知らないフリをして演技をしていた……とは考えなかったと？」
そうだ。
いくらなんでも、私の“表情”だけで“信じる”なんて軽すぎる。
「坊ちゃんは、貴方がここに来てからすこし“警戒しろ”と私にあなたを見張らせました。」
「……？」
「あなたの完璧な振る舞いと、完璧な剣の使い、あなたの素性が完璧に見えない、どこか“普通”ではないあなたに坊ちゃんは……」
しゃべり続けるセバスチャンさんの口を抑える。
頭を整理するのに少しばかり時間が必要だ。
「つまり、結局は、最初から私を調べていた、という事ですか？」
セバスチャンさんの口から手を離す。
「だから私は申したはずです。あなたを調べ始めたのは“ひと月程前”です。あなたが来た時は、私はただ“見張っている”だけ、でしたので。」
……坊ちゃんも坊ちゃんで、どこまでも用心深い人だ。
「あなたを見張っているうちに、あなたの“暮らしの良さ”と共に、“腹黒さ”を知れました。ですので私から見て、あなたは“差し金”ではないと判断いたしました」
……
「腹黒さ……ですか？」
「ええ。あなたが“たまに”いう‘’独り言”で私のことを“クソ野郎”と……“クソ野郎”と言っていることは最初から知っていましたので」
二度言ったセバスチャンさんの目は笑っていなかった。
……余っ程根に持つタイプ、ってところかな。
“見張っていた”……か。
じゃあ、あれは……
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理音(プロフ) - 更新して欲しいです！！待ってます！！ (6月21日 16時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年6月16日 21時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
優 - 面白いです!!続き楽しみにしてます!!頑張ってください！ (2018年4月3日 22時) (レス) id: 1e3d994a6e (このIDを非表示/違反報告)
一姫(プロフ) - 受験、おめでとうございます！ 頑張ってくださいね！ (2018年3月23日 14時) (レス) id: a04d87dde9 (このIDを非表示/違反報告)
佰 - 面白いですね！続きが気になります！これからも更新頑張ってください！ (2018年3月22日 17時) (レス) id: e1e57bb127 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふらすこ | 作成日時：2018年2月5日 14時
