【18】 ページ26
「っ……！」
しかし、それは止められてしまう。
足首を掴まれ、セバスチャンさんの腹に当たるか当たらないかのスレスレのところで私の足は止められた。
「やれやれ……おいたが過ぎますよ」
そう言ったセバスチャンさんの目は笑っていない。
笑った口からは微かに、“牙”が見えた。
「貴方の素性は坊ちゃんにもバレてしまっています。それに、坊ちゃんの為にファントムハイヴ家に仕える者として言ったほうが、私は…＿」
話の途中で私の足首を掴んでいるセバスチャンさんの手を振りほどく。
「私は、私は……“ファントムハイヴ家のメイド”としてじゃなく、私は1人の“人間”として、申し上げます。｣
どくん、どくんと心臓の鼓動が早くなる。
……私は、もうカリーフラナ家の人間ではない。
あそこは、人の欲の塊だ。
だからこそ、私は思う。
“消される”くらいなら、“関わらないほうがいい”のだと。
「私は…………
私はあなた達にあの家について話す事は、何も無い！！！」
大きい食堂に私の声が響く。
目の前のセバスチャンさんはまた、にやりと笑った。
「“でしょうね”。」
「……え……？」
セバスチャンさんの言葉に思わず声が漏れた。
でしょうねって……。
「実は、Aの事はひと月程前から調べさせていただきました。坊ちゃんは“あなたがカリーフラナ家の差し金”だと怪しまれ、私に調べさせたのです。しかし、あなたの情報はカリーフラナ家には何も残っていませんでした」
セバスチャンさんは『抹消とは、このことですね』と笑う。
……やっぱり、私の事については全て情報を消されていたのだろう。
「……よく見つけられましたね、そんなの。」
「ええ。とある“親切な女性”が教えてくださいました。」
「そして今日、敢えて坊ちゃんはカリーフラナ様をご招待されたのです。あなたの“反応”を伺うために。」
「……反応…………私の反応を伺うのなら、どうしてローザ・カリーフラナを呼ばなかったのです？」
ローザ・カリーフラナ。
それは私の“母だった”者だ。
私の反応を伺うのなら、ローザか、スパーダ……私の元父親を呼んだ方が良かったのではないのか。
「ムゲット様といる“悪魔”が少々気になりましたので。だから坊ちゃんはムゲット様をご招待されたのです」
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理音(プロフ) - 更新して欲しいです！！待ってます！！ (6月21日 16時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年6月16日 21時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
優 - 面白いです!!続き楽しみにしてます!!頑張ってください！ (2018年4月3日 22時) (レス) id: 1e3d994a6e (このIDを非表示/違反報告)
一姫(プロフ) - 受験、おめでとうございます！ 頑張ってくださいね！ (2018年3月23日 14時) (レス) id: a04d87dde9 (このIDを非表示/違反報告)
佰 - 面白いですね！続きが気になります！これからも更新頑張ってください！ (2018年3月22日 17時) (レス) id: e1e57bb127 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふらすこ | 作成日時：2018年2月5日 14時
