Case27 ミステリートレイン ページ28
『推理クイズはまだ出題されてない？』
「うん…」
俯くコナンくんに、私は『はて…』と小首を傾げた。
では、
あの便箋に書かれていたことはなんだったのだろうか。
『詳しい話は、被害者役だった人に聞くのが手っ取り早いと思うけど…』
嫌な予感がする。
(巻き込まれてる、予感…)
やはり、
死神くんといると、ろくなことがない。
ふと、コナンくんの隣にいた哀ちゃんを見ると、
彼女の顔はより一層険しい。
(クールな哀ちゃんが、珍しい…)
体調が悪い？
(いや、)
何かに怯えているような、
被害者役の方に会うため、
もともとの私達の部屋を訪ねた。
ノックをしても返事はない。
「まさか、寝てるんじゃ…」
扉を開けるが、
そこにはチェーンロックがかかっていた。
扉を開けたときに、
こちらに流れてきた空気。
その空気は、
『ごめん、園子ちゃん』
園子ちゃんを後ろに誘い、
そっと部屋を覗き込んだ。
こめかみから、血を流して、
まるで本当に、
死んでいるかのように、
『硝煙の、匂い』
「Aお姉さん！」
『わかってる』
チェーンロックがかかっている扉を力一杯引っ張り、
チェーンロックを破壊した。
即座にコナンくんと世良ちゃんが中へと入る。
「す、すげー！」
「また推理クイズですか！？」
『入っちゃ駄目』
部屋へ入ろうとした少年たちを片手で止め、
その視界を体で防いだ。
「本当に死んでるよ、この人」
子供たちに死体を見せないよう、壁になりながら廊下へと連れ出した。
「ほ、本当なの…？」
『……うん。だから部屋に入っちゃ駄目だよ。
蘭ちゃんたちと部屋に戻ってて』
「えー！」
「僕たちも手伝いますよー！？」
『それは、駄目…！』
子供たちには、決して見せてはいけない。
純粋な、この子たちには。
『…お願い。蘭ちゃんたちと部屋にいて。
まだ犯人がうろついてるかもしれない……駄目かな』
歩美ちゃんの視線に合わせてしゃがみ、その頭を撫でると、
「…滅多にないAお姉さんの頼みだもんね！
歩美はいいよ！」
『……ありがと』
歩美ちゃんが承諾してくれたことにつられ、他の少年も頷いた。
『……哀ちゃん、よろしく』
「…えぇ」
「私、一応お父さんに連絡いれておくね」
「あぁ、頼むよ」
『私は車掌さんに話してくる』
ミステリートレインで起こった密室殺人。
それは、
ただの序章にしか過ぎなかった。
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ソーダ愛す - ヤバい、面白すぎる...！個人的におジャ魔女とひょっこりはんがツボでしたww (12月13日 21時) (
レス) @page49 id: 73c730aa71 (このIDを非表示/違反報告)
テトノ - 初めまして、とてもおもしろいです！！！はい、ひょっこりはんの所がとくにおもしろかったです (2022年4月10日 12時) (レス) @page44 id: 766cae026c (このIDを非表示/違反報告)
いつも楽しみに読んでます！更新頑張ってください！ - ライ (2018年10月14日 9時) (レス) id: a0ae5a4b08 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 初めまして、面白いですヽ(*≧ω≦)ﾉパルクール出来る女子高生とかカッコいい！安室さん推しな感じも最高です♪ 正にドキドキハラハラな展開も良いです(*´艸｀*)ひょっこりはんも笑いました(笑) (2018年6月13日 19時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
アオ - あおいさん» ありがとうございます！続編の方、読みました。教えていただき、本当にありがとうございました。 (2018年5月13日 8時) (レス) id: c480416726 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヤギとポン酢
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2018年4月7日 22時
