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翌日、神山くんは学校に来なかった。





さすがにこの歳になるとちょっとぐらい理由は察せる。




昨日のやつやろ。





だからそんな教室にいたくなくて、昼休みは憂鬱な気分で流星のクラスに行った。自分のクラスに友達がいないからしかたない。





流星の席に行こうとしたけど、なんか距離を感じた。




…明らかに流星の周りの空間が広い。誰も近づけないんやろうなあ。





桃「流星って怖がられてんの?」





青「え?そんなことないけど…」






自覚してないだけや。






青「ところで新しいクラスどうなん?」






桃「あぁ?あぁ、うーんって感じやな。」





青「へぇー、そういえばな、可愛い子おってん。――ちゃんって言うんやけど…」





流星のクラスは知ってる人も多いし全体的にほわほわしてる。始業式でチラッと見たらそんな感じがした。






それに、可愛い子の話なんて聞いてないし。





でもこっちのクラスにも可愛い子おるやん。






神山くんって可愛いのうちに入るん?話したこともないのに?





青「望ー?」




桃「あ、ごめんごめん(笑)」




青「可愛い子おった?今年こそは彼女欲しいなあ〜。」





のんびりとした口調で深くは探ってこなかった。一安心。






桃「流星の顔やったら彼女なんてすぐやろ!」





青「望だってそうやん!結構人気あるらしいで。」






正直嬉しくない。何回も言うようだけど、全然タイプな子がおらんねん。




先輩にも可愛がられるし同級生にもそんな目で見られる。




中学の頃はそれが「あ、俺イケてるやん」て思ってたけど、今は全然そんなこと思わなくて自分にびっくりする。







でも嫌われたくなくて愛想振りまいて、まあ上手くやってるけどこうやって素になれるのは流星の前だけ。





友達ぐらいできるといいけど…めんどくさいし。女子が寄ってくるだけ。だから適当に相槌うって…





青「そういえば、なんか難聴の子いるってほんまなん?」





桃「あー、俺のクラス。」





青「えっ!どんな子?女?男?」




桃「え!?可愛い子やで」





青「望がそんなこと言うなんて珍しいやん。今度顔見てみよー。」





流星は1人で笑いながらヘラヘラしてる。性別言ってないのに。




男子ってことは教えないでおこう。




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orange72019(プロフ) - 更新心待ちにしてます! (2020年1月7日 16時) (レス) id: cdf058685f (このIDを非表示/違反報告)
さかな(プロフ) - takiiasukaさん» ありがとうございます…!!! (2018年8月26日 21時) (レス) id: 6ec2ef5eee (このIDを非表示/違反報告)
takiiasuka(プロフ) - すごく好きです!! (2018年8月26日 0時) (レス) id: 34afe1d753 (このIDを非表示/違反報告)
さかな(プロフ) - 大福もちこさん» コメントありがとうございます…!そう言っていただけると励みになります(泣) (2018年7月26日 20時) (レス) id: 6ec2ef5eee (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 初めまして!あまりないお話ですし、大好きな二人なので、とっても楽しく読んでいます。続きも楽しみにしています(^ ^) (2018年7月24日 16時) (レス) id: 8a4fdbbce2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さかな | 作成日時:2018年7月11日 21時

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