【明治東京恋伽】紅月の光 (ページ11)

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「トォッラァアアア！！」

バフンッ
綿ぼこり、土ボコリが舞う

私は今、布団を干している

見知らぬおネェな奴さんに助けられて

あれから3日がたった

初め”ここ”がどういうところなのか知ったときは正直、逃げ出そうかと思った。

が、誤解だったので今は安心して働いている

置屋のだいたいの場所とか周辺になにがあるのかも教えてもらった

サムタイムズで迷うが、これから慣れていくだろう

あ、あと一個

わかったことがある

ここは明治時代だ

着物を着る人もいるけれど

だいたいが袴で、文明開化さながらの街並みである

テレビも携帯も…電化製品のものはない

まだ街灯がちらほらある程度だ

チャーリー…何者なんだあいつは…

とか思いつつ、呑気に生活している

(3日あたりで慣れる人間も凄いな…)

音「A～！！」

「はーい！」

タッタッと音奴が走ってくる

音「あんた…このあと暇かい？？」

はぁはぁと息を整えながら言う音奴

そりゃその服だ、走れること自体が凄まじい

ゴリラか

「はい…特になにもありませんよ」

音「そりゃあよかった！！これから小説や戯曲を書いている”鏡花ちゃん”って子にあいにいくんだけど…あんたと年も近いし…会ってみるかい？」

ちゃん…女の子かな…？

「…うん。いってみます！！」

友人はいるだけ得だろう

音「ははっ！よかったよかった！！
ただ…鏡花ちゃん、懐きにくいとこあるけど根はいい子だから勘弁してやってね」

(なるほど、ツンデレ要因ですね
把握した。)

すると

急に大きな手が頭にかぶさる

ワシャワシャッ…

それは兄のような

随分と荒い手つきだった

「ぬぉおおお！？？髪が崩れますって！音奴！すとっぷ！なう！！
もー！！」

あんまりにもかき乱すものだから、何がしたいんだと笑ってしまう

音「おっ………」

あれ…止まった…

「音奴…？」

音「なっなんでもねぇ!!!」

フイッ

おい、男でてんぞ音奴

しばらくの沈黙

音奴は顔をそむけたまま、この場の雰囲気に耐えられなくなったのか猛スピードでどこかへ走って行った

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(きらわれたか…？なんかやったっけ……？)
(あいつ笑えるんかーーーーい！！)