＊結果 ページ20
本郷家の人が来てから1ヶ月が経ち、親の代わりに商談などをしていれば、彼らが来たことなどAにとってははるか昔の記憶になっていた。
そんな中、坂本は執事部屋に他の執事たちといた。
というのも、健によって調べ上げられた本郷家の人間について、情報が揃ったから。
長「健、よくこんなに集めたねぇ」
健「俺の情報網使えば、こんなのあっという間だから」
剛「うわ、ドヤってんのムカつくわ〜」
准「で、どうだったん？」
井「ここには、悪い事は書いてないけどね」
健「それは表向き。裏では、詩織？だっけ、の執事である忍は、老若男女、仕えた主人の心を病ませて執事バッチがないらしいよ」
剛「それだと、色々まずくね？」
健「だから、本郷様が最後の仕える主人なのかも」
井「それで？」
健「詩織の人生をもらうっていう約束をしたらしくて、その目的のためなら手段を選ばない非情さを持っているらしくてね。昔、柴田理人って人が仕えてたんだって。」
井「あぁ、あの？」
健「彼も本郷様が、執事依存症だということに気付いて、辞めたらしいね。」
長「でも、聞いてる限りじゃ忍って人はそんな危なそうな人じゃなさそうだね」
剛「いや、そうでも無いよ。忍と悟は、それぞれ睡眠療法が使えるって書いてある」
健「あ、そうそう。悟って方は、執事でもなんでもないらしい」
坂「はぁ？」
健「国際執事協会に登録されてないって。何かがあって、本郷様に拾われたらしいね」
准「拾われた……」
健「なんかね、養護施設出身らしいんだけど、執事たちの噂だと、忍と兄弟説が出てる」
井「噂かぁ……あんま信用したくねぇよなあ……」
坂「……悟、5歳の頃まではAと一緒にいたって昨日言ってたよな」
剛「同じ日、同じ病院で……だっけ？」
准「……まさか、坂本くん、病院行って聞きに行くつもりじゃ……」
健「いや、それは無理だね」
坂「なんで」
健「お嬢様と悟を対応した産科医と助産師、もう亡くなってんだよ。それも、急に病院を辞めてはそのまま……」
長「……怪しいね」
剛「口封じってやつ？」
井「けど、なんで口封じしなきゃいけねぇの？」
准「……もしかして、忍と兄弟って言うことが、世間に知られたらまずい、とか？」
坂「それか、悟自身に何かがある、か」
長「何かって？」
坂「それは、調べないとわかんねぇよ」
健「とにかく、この家は何をするか分からない。昨日の感じだと、本郷様、お嬢様に執着してそうだったから。」
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作者名：V-GIRL | 作成日時：2018年4月10日 19時
