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坂本に案内され、大広間を訪れたAは、坂本から貰った指輪を、彼が付けている指と同じ左薬指に付けると、中へ入った。
坂「お待たせ致しました。」
「お初にお目にかかります、本郷様。
四ノ宮家令嬢、四ノ宮 Aと申します。私の横にいるのが、執事で婚約者の坂本。
この度は、当家に足をお運びいただきまして、ありがとうございます。」
入るなり、Aは後ろの方で井ノ原たちが控えているのを確認し、車椅子に座っている女性に声をかけた。
詩「ご挨拶ありがとうございます、四ノ宮様。
本郷家養女、本郷 詩織です。そして、これは執事の忍。お会いできて光栄ですわ」
忍「立ってご挨拶をする事ができないこと、お許しください」
忍と呼ばれた執事は、綺麗にお辞儀をして告げると、Aは首横に振った。
「お気になさらないで。
ところで、お手紙には2人と書いてありましたが、もう1人は？」
詩「少し、所用があり遅れてきますわ。」
そう言うと、席を外していた健が、緊張したように入ってきた。
健「失礼致します。
本郷様の執事様を、お連れいたしました。」
詩「あら、早かったのね。……ねぇ、忍？」
忍「そのようでございます」
2人が話すと、Aは入ってきた執事に挨拶をしようと、立ち上がり後ろを振り向いたが、その顔は驚きの顔へと変化した。
悟「遅くなり申し訳ございません。」
「っ……」
詩「待っていたのよ
四ノ宮様、ご紹介しますわ。私の第2執事の、悟です。」
悟「悟です。
お久しぶりですね、四ノ宮様」
男がそう言うと、控えていた井ノ原達や、そばにいた坂本も驚いたのか、悟を見つめた。
そして、1番彼女と近くにいた坂本は、Aの変化にいち早く気付いた。
「さ、悟……くん」
悟「よかった。覚えててくれたんだね、Aちゃん」
詩「あら、お2人は、お知り合いだったのかしら」
悟「詩織様、申し訳ございません。
僕と四ノ宮様は、同じ病院、同じ日に生まれた、幼馴染です。
まぁ、僕が5歳の時に、四ノ宮様と離れてしまいましたが……」
詩「すごい偶然ね……
またお会いできて、四ノ宮様も嬉しいのではありません？」
そんなことを言う詩織の話は、右から左へと流れ、Aは悟と紹介された、薄気味悪い笑みを浮かべた男を見つめた。
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長らく更新出来ず申し訳ありません。
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作者名：V-GIRL | 作成日時：2018年4月10日 19時
