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坂「とても美味しかったですって。」
長「ほんとに？」
Aから言われた事を、正直に伝えると、長野は安心したように笑うと、それを見た健がケラケラとフォークで前菜のサラダパスタを巻きながら言った。
健「長野くん、すっごい幸せそう笑」
長「幸せだよ。だって、お嬢様のご飯作るの、初めてだし不安だったんだから……」
井「まぁ、好みの味付けとかって、あるからね」
長「そう。それに、植草くんから、“お嬢様は、東の作った料理が大好物だ”……なーんて、言うんだもん。」
剛「プレッシャーかけられたんだ笑」
長「そうそう笑」
4人の会話に坂本も小さく笑うも、すぐに笑顔はなくなり、思いつめた表情になると、それに気付いた井ノ原が坂本の肩を軽く叩きながら、あの満面の笑みで言った。
井「どぉ〜したのよ、坂本くん。そんな顔しちゃってさ」
坂「……え？どんな顔してた？俺」
井「こぉ〜んな顔」
井ノ原が両手を使って、顔を真似するも似てなさすぎるのか、健は机を叩きながら笑い、剛は片手で両目を抑えて笑った。
長野も笑いながら、似てねぇよ笑……なんて言い、井ノ原も可笑しそうに笑った。
いつもなら、坂本は、何やってんだよ笑った……などと言うのだが、一向にそれを言わないため、健達は笑うのをやめた。
健「坂本くん？……どうしたの？？」
坂「……ごめん。」
長「え？」
健の質問に答えず、坂本は一言そう言うと、席を立ちお皿に料理をもると、冷蔵庫からお酒を出し脇に挟むと、器用に足で扉を開けると振り向かずに言った。
坂「ごめん。俺、ここでは食えねぇや」
そう言うと、扉の向こうでは何かを言おうと口を開いた井ノ原だったが、扉が閉まった。
お皿を持った坂本は、真っ直ぐにある部屋に向かうと、ノックをせずに声を上げた。
坂「A、いるか？」
「……さかも……まさ？どうかした？」
坂「入ってもいい？」
「いいけど……どうかした……って、まさ、どしたの、そんなに荷物抱えて」
Aが扉を開けると、目を少し開いて坂本の格好を見ながらそう言うと、彼はそのまま中へと入ると彼女のつくえにお皿を置くと、お酒を2本置いた。
「まさ？……わたし、お腹いっぱいだよ？」
坂「この2枚は、俺の分。
んで、こっちは今日のデザート出すの忘れたから、持ってきた。食えるか？」
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作者名：V-GIRL | 作成日時：2018年4月10日 19時
